足は片足で28個、左右合わせて56個の骨で構成されています。

その中でも、特に重要な4つの足骨を四天王と称して紹介していきます。

ここで紹介する足骨というのは、それぞれ距骨下関節横足根関節と言った、足部を考える上で非常に重要な関節を構成します。

まずは、足骨のそれぞれの特徴を捉え、各骨で構成される関節の動きを紐解いていきます。

足骨四天王:距骨

距骨は、後足部に分類されます。

脛骨・腓骨・踵骨・舟状骨と関節面を持つため、足部の運動を考える上で非常に重要な骨になります。

 

そして、なんと言っても最大の特徴が「筋肉の付着が無い」こと!

 

また距骨は、脛骨・腓骨間のほぞ穴にハマる「ほぞ」に例えられることが多いです。

 

↑ほぞ穴構造

 

その構造は、強烈な運動連鎖を生むため、下腿とセットで動きを考えることが重要です。

 

足骨四天王:踵骨

踵骨は非常に大きな骨です。

この踵骨の中でも、内側面の荷重を支えるのが載距突起という小さな突起です。

この載距突起の下には長母趾屈筋腱や長趾屈筋腱が走行しており、踵骨を下から支えています。

 

足骨四天王:舟状骨

 

内側縦アーチのキーストーン。

つまりアーチの頂点として君臨する骨です。

距骨と成す関節はその形状から大きな可動範囲を有します。

 

足骨四天王:立方骨

 
 

言わずとしれた外側の要です。

特徴的な働きをするのが踵骨側にある突起です。

この突起が踵骨とあたることでロックされ、前足部と後足部が固定されます。

 

また、立方骨の底面には腓骨溝という溝があり、そこを長腓骨筋が走行しています。

そのため、立方骨のアライメントは前足部の介入をする上でも重要となります。

 

距腿関節

内果と外果を結んだ斜めの関節軸を有します。

 

 

内果がやや前方にあるため、

背屈に伴い外反・底屈に伴い内反

する構造になっています。※第2中足骨を基準

 

距腿関節が背屈すればするほど、Knee in toe outを助長しアーチは潰れていきます。

 

距骨下関節

距骨と踵骨で構成された三平面軸を持つ関節です。

足において、つま先の方向を変えるような運動にはこの関節が関与します。

また、アーチの伸び縮みにも大きく関与しています。

私が臨床上とても重要視している関節でもあります(^ ^)

距骨下関節の動きは、踵が接地している時だけではありません!

つま先が接地している状態でも足部の内外転が生じていれば、距骨下関節は動いています。

 

立脚後期で足部が相対的に外転する場合、距骨下関節は回内していることになります。

足病医学の世界では、この現象を「アブダクトリーツイスト」と呼ぶそうです。

 

横足根関節

この関節の主な役割は足のタイプを決めること。

つまり前足部の回内・回外を決めているということになります。

 

アーチの高さを決めているのは距骨下関節と思われがちですが、実はこの横足根関節が決めています。

この横足根関節は、距舟関節も踵立関節から構成されています。

横足根関節 1 :距舟関節

距骨と舟状骨で構成される球関節と類似した関節です。

構造的に運動範囲が大きいため、内側縦アーチの形状変化に大きな影響を及ぼします。

 

距骨下関節の回内により足部が緩みの肢位になると、その運動範囲の大きさから容易にアーチが低下します。

 

横足根関節 2 :踵立関節

踵骨に対し、立方骨を外返しすることで、立方骨の突起が踵骨の突起に引っかかりロックされます。

これを横足根関節ロックと言います。

歩行時の足部に剛性を与え、蹴り出しに貢献します。

 

距骨下関節と横足根関節ロックの関係

足病医学の世界では、足のタイプを見る手順として

距骨下関節ニュートラルと横足根関節ロックを使用するとされています。

 

これにより、後足部と前足部のアライメントを確認し、治療の方向性を決めていると思われます。

私は、Leg-Heel-Angleと同時に評価を行い、荷重下と非荷重下での関係を考慮するために用いています。

 

最後に

足にはたくさんの骨があり、動きも複雑です。

しかし、その複雑さ故に足は面白いのだと思います!!

まだまだ分からないことがたくさんありますが、自分なりの考えを発信していきますのでよろしくお願いします(^ ^)