ネタバレがありますので、

まだ観ていない方、これから観ようと思っている方は読み進めないでください。

(あと、エミリー、パリへ行く、の話もちょこっと書いているので、

ネタバレされたくない、という方は見ないでください)

 

 

 

 

 

8月に国家試験が終わり、9月に北海道に帰省していた前後で映画を数本観ました。

うち1本がこちら、「君の名前で僕を呼んで」、原題はCall me by your name。

映画館でやっていたときから本当は観に行きたいと思っていたのですが

タイミングを逸してしまったな、と思っていたところ、

アマプラで発見し、レビューが軒並み高評価。

テーマは同性間のひと夏の恋という感じでしょうか。

 

うわー、すごい高評価、

これは期待大だなぁ、と思って観始めてしまったので、

今思うと、この時点で期待値マネジメントに失敗していると言えなくもない…。

 

期待して、観て、途中から、うーん…?? と思っていたのですが

最後はどうなるんだろう、と思いながら見続けたものの、

予想外の結末で終わって、「えー…」となりました。

 

はじめにお断りしておくと

私はLGBT否定派ではありません。

ただ、まあ「青春映画」となってはいるものの、

個人的に性的な描写などが少々微妙というかどぎつい

(異性間だとしてもちょっとなぁという)描写があったり、

その他、映像や音楽は美しかったものの、

いくつか、えー、それはないだろう、と思ったポイントがあり、

完全に感情移入できないまま映画が終わってしまい、

個人的にやや不完全燃焼という感じになりました。

 

観終わったあとに例によって英会話講師(ネイティブ)と話していて、

おそらく典型的な日本人の価値観だとカルチャーギャップがあり、

それがなかなか全体の流れを理解し難いというか

感情移入しのし難さにつながったのかなと思いました。

 

私が違和感を感じたのは、

まず、主人公エリオがオリヴァーに惹かれる過程がよくわからないまま(逆も然り)

気がついたら二人が惹かれ合っている前提で物語が進んだ点。

もちろんわかりやすいきっかけがあるかどうかにこだわるわけではないですが、

映画をただ観ているだけではなぜそこまでエリオがオリヴァーに惹かれ、

まして婚約者がいるオリヴァーがエリオと性交渉するほどエリオに惹かれたのかが

まったくもって理解できないな、という点。

 

次に、これはエミリー、パリへ行く、でも「ないだろ」と思ったのですが、

(エミリー、パリへ行くでは、主人公のエミリーは友人の実家に友人たちと滞在しに行き

そこで友人の弟と関係を持つ、(もちろん両親や他の友人も一緒に滞在している間に)

ということがあるのですが、そもそもそんなシチュエーションで関係を持つ、というのは

およそ私の感覚だとありえない(友人宅で致して、しかも友人のご家族にバレバレ))

同じようにエリオはガールフレンドを両親もいる自宅に招いて、

自宅で性交渉をするんですよね。(ここは異性間)

アメリカだとそういう感じなんだろうか…、というカルチャーショックがここでも。

自分の感覚だと家族がいる家でそんなことしようとはとても思えないので、

へぇ…という感じでした。

 

あと、1980年代という時代に、

主人公エリオの両親(父親は大学教授)が、10代の息子が、同性に恋をしていることを

普通に受け入れていること。

百歩譲って父親はいいとして(職業柄もあり)、母親が果たして普通一人息子の性癖を

そんなにすんなり受け入れられるのかな、とは思いました。

 

最後に、オリヴァー。

お前は婚約者がいるのに何をやっているんだ、という。

 

まあ、そんな感じで個人的には期待して観始めただけにがっかりして終わってしまった、

という感じなのですが、後からよくレビューを観てみたら自分と同じ意見の人も

散見されて、好き嫌いは分かれる映画なのかな、と思いました。

 

LGBTという観点では、去年くらいにキャロルという映画(Carol)も観ましたが

あちらも似たように、観終わったあとになんかモヤモヤする、という感じがあったので

(でもCarolはCall me by your nameよりは感情移入した)

将来もし視聴し直すことがあったら、

また別の感想になるかもしれない、と思っておくことにします。

 

全体的に洋画を観ていて思うのが

こんなに性描写があるのか、とか下ネタの会話が多いのか、という部分(個人的に

あまり好きではない)、

なのでそういうのが少ないのが個人的に好き、というのもあるのかもしれません。

 

Call me by your name以外に観た映画の話は次の話で。