前回のブログを書いたあと少しまた書きたいことが出てきたので、

続きを少し。

 

エージェント企業との面談後、

日々、案件を紹介頂いています(しばらく転職意思がないことは伝達済み、

案件の紹介自体はウェルカムと伝えてあります)。

エージェント企業に登録するメリットは前回書いた通りですが、

実際に色々な案件を紹介してもらえるのもメリットかな、と感じます。

 

スカウトメール、求人の内容は一通り目を通すようにしているのですが、

案件の内容を見ている中で、

 

・自分は何がしたいのか

・自分は働く上で何を重視しているのか

 

が自分の頭の中で整理されていくのが結構大事なことではないかと思います。

考えるプロセスと、何事も言語化する習慣は、私は本当に大事だと思っていて、

なぜ、考えることと言語化が必要かというと、

それが勝敗を分ける場面というのは結構あると経験から学んでいるためです。

 

以前、勤めていた会社と労働審判で争ったときに、

共に闘った、ビジネススクール仲間である弁護士さんにも、

「感情的にではなく、論理的に話を組み立てて話せるのが強い」というようなことを

思いがけず言われたのですが、

実際、書類選考で落ちまくるものの、

面接やプレゼン、ディベートみたいなものは、

自分でも強いと思っています。(私は面接ではあまり落ちません)

 

これは、自分なりに分析すると、「耳が悪いこと」により様々な損をしがちな自分の

身を守るすべとして身についたスキルのような気がしています。

 

耳が悪いと、どうしても健常者の方と比べると情報量のインプットが少なくなります。

たとえば職場ですぐ横で数人が雑談している内容でちょっとしたネタがあったとして、

その周囲にいた人たちは、話に加わっていなくてもその話は耳に入ってきて、

情報として自分の中に残りますが、難聴者の場合、そういうことがありません。

そういう、不得手というか、短所というか、できないことは仕方ないので、

他で補おうとする意識が私はかなり強いです。

 

考える習慣は、物事を整理して、根拠で補強したりしながらものごとを押さえる

ことでもあり、これは仕事でも大いに役に立ちます。

あと、考える習慣を常につけて自分なりの考えをまとめるようにしていないと、

職場で、なにか急に「この件についてどう思う?」と聞かれたときに

咄嗟に答えが思い浮かばない、整理して話せない、

そこで失点する場合がある、ということになります。

 

"いつ来るか分からない15分のために常に準備をしているのがプロで、

来ないかもしれないからと言って準備をしないのがアマチュア"

 

という(このブログでも何度か書いているかもしれません)奥山清行さんという

自動車などのデザインを手掛けているデザイナーさんの言葉がありますが、

これを常に頭の中に置き、意識するようにしています。

(興味がある方は、奥山さんの「ムーンショット」を是非)

 

あと、

エレベーターピッチという言葉をご存知の方も多いかもしれませんが、

※エレベーターピッチとは、エレベーターに乗っているくらいの短い時間で

 自分自身や自社のビジネスなどについてプレゼンする手法で、

 私は、唐突に会社の上司に何かについて振られた場合、およそ15秒くらいの間に何をどう話すべきか?

 という時点で常に物事を考えるようにしています。

 

いつ何時なにがあっても即座に対応できるように考え、自分なりに咀嚼して説明できるようにしておく、

あるいは何に対しても自分なりの意見、考えを持つようにしています。

 

これは、別に唯一絶対の解が求められているわけではなく、

自分なりに状況を把握してそれを順序よく、相手の知りたいことに合わせて話の流れを組み立てる

スキルを身につければ、できます。

ただ、一朝一夕にできるようにはならないと思うので、

日頃からの習慣づくりが力になると私自身は思います。

 

少し脱線しましたが、

そんなわけで、様々な求人の内容にふれることができるようになりますし

(ヘッドハンターやエージェントは、自分の経歴を見てこの人ならいけるのでは?と思って

連絡してきているので、それなりに自分の経験、経歴と親和性が高い案件の紹介が来ます。

その中で、自分なりにふるいにかける基準が、目を通す過程でクリアになっていきます。)

やはり外の世界との接点は持っておいて損はないのではないかと。

何事もそうですが、いきなり何かをやろう、

転職を一発で決めよう、と思っても最初からうまくいかないので

目を養う、練習台にする、くらいの気持ちでも、慣れるところからはじめるのが吉ではないかと。

 

あと、

転職について個人的に思うことは、

 

・企業との縁は自分のスキルだけでは決まらない

・何かから逃げる転職はあまりプラスにならない

 

でしょうか。

100社以上の企業の書類選考に落ち、

現職の会社から内定をもらった際、

私も信じられず、

ビジネススクール仲間は大騒ぎでしたが、

(私は野球に疎いのですが某プロ野球選手の伝説の試合?ホームランに

例えられました)

企業との縁は自分のスキルだけでは決まらない、と感じたのは、

面接官だった方のうちの一人と入社後しばらくして雑談をしていたときに、

「○○さん(私)の最終面接のとき、慶応卒の候補者と一騎打ちだったんだよね。

 職歴なんかの評価は、正直彼の方が良かったけれど、

 彼と○○さん、どっちが××(私の上司)とうまくやれそうか?と考えたときに

 ○○さんだったら大丈夫なんじゃないか、と面接官の間で一致して、○○さんになったんだよね」

と唐突にカミングアウトされ(笑)、

高学歴の方と一騎打ちなのは、私も選考を受けている時点で知っていたのですが

(※これは同じエージェント企業から二人とも受けていたので、私の担当のコンサルタント

さんが教えてくれていた)、

そんな事情があったとは、と思いました。

「××(私の上司)、結構変わり者だしクセがあるでしょ?

 仕事はできるけど人間関係で問題起こしたりしてたし、

 ××とうまくやれる人をつけたかったんだよね」

とのこと。

要は、パフォーマンスでもポテンシャルでもなく、相性で決まった、ということです。

(余談ですが、それほど周囲が心を砕いて××さんと二人三脚するために、と採用が決まった私でしたが、

私の入社後、2ヶ月で××さんは退職されました。。。)

 

このあたり、結婚、恋愛とも転職は似ている部分があるなあと思うのですが

タイミングとか、本人のスペック以外の要因で物事が決まるケースもあるのが転職活動だったり

就職活動なのかなと。

採用したい人物像っていうのは必ずどの企業も持っていて、

それはいわゆるIQ、地頭力だけ見ているわけではなく、

落ちた=自分の能力がなかった、とは限らない。

単にそのとき、求める人材像に合わなかった、

あとは、相対的にもっといい人がそのタイミングでは他にいたので

たまたま自分が負けた(タイミングが違えば自分に回ってきていたチャンスがあったかもしれない)、

と思えるケースもなきにしもあらず。

なので、転職活動で、選考に落ちるというのは過度に悲観的になる必要はないのかなと。

落ちたら、やっぱりショックですけどね。

私もどうしても入りたい会社があって、その会社に入るためにTOEIC800以上取って応募して

書類でサクッと振られて、あああー!ってなったりしましたし。

でも、やっぱり両思いになれるとは限らないのは転職活動も同じです。お見合いと同じ。相手あってのものなので。

まあ、落ちてショックを受けるのは人として自然なことですが、

大事なのはそこからの切り替えです。

いつまでも落ち込んでいても物事は好転せず、チャンスをどんどん逃していくことになるので

悔しい!とか、悲しい!と思ったあとは自分なりに選考における反省点を整理して、

棚卸ししたあとは気持ちを切り替えてさっさと次に行く。これが良いです。

 

前回のブログに書いたとおり、書類選考の通過率は1割弱。

学歴や職歴が輝かしい場合は若干その率が上がるというのはあるでしょうが、

企業も面接できる人数には制限をかけるので、

全応募者の1割(通常は数人)しかパスできないもの、

第一関門かつ最難関のハードル、と考えるといくらか気が楽になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

面接以降は相性の世界です。

私は書類が一番パスするのが難しいと思っています。

落ちる方が圧倒的に多いのでいちいち気にしていても仕方ありません。

 

何かから逃げる転職は、得てして+にならない、というのは

 

①逃げ癖がつく、という意味と、

②逃げたところで、次は天国が待っているわけではない、ということ、

 

二通りの意味があります。

何かから逃げる場合、何から逃げるのかは色々あると思いますが

(なお、会社が犯罪冒しているとか、ハラスメントがあるとか、経営危機で給料が何ヶ月も払われなくて生活が立ち行かなくなりそう、

等の場合は「逃げる」に含めません。

この場合はさっさと転職しましょう。)

人間関係が〜、とか、正当に評価されなくて〜、と人が結構いるのかなと感じてます。

ビジネススクールで相談してきた人たちもそんな人が何割かいましたが。

 

でもそれ、転職した先でも誰かと働くのは変わらなくて、評価が正当である保証なんてないですからね。

下手したら、もっと悪くなることがないとも限らない。

 

自分で会社興して好きな人だけ雇うのでもない限り、

どこに行っても合わない人、いやなやつ、はいるものです。

評価が正当だ、なんて思えるときがあれば、幸せなほうです。

自己評価と上司の評価が異なって当然と思うくらいでちょうどいい、

というか評価が正当であることを期待してもがっかりするだけかな、と思っており、

評点なんかで左右されるより前年と比べ何ができるようになったとか自分なりに分析して次に生かすことの方が大事だと思います。

 

所詮、人が評価するので、相性も影響するでしょうし、自分が反省すべき点は謙虚に振り返り反省を

すべきですが、評価が正当ではない、と逃げても、

次の職場でまた評価が不当だ!と感じたら、また転職するのか?っていう話になります。

 

どんなに嫌な上司でも、

通常、上司はいずれ変わります。企業規模にもよるが割と短期間に。

もしかしたら早ければあと数ヶ月、長くて1年もすれば変わるかもしれません。

転職した先に天国が待っているわけではない、ということをきちんと認識した上で

本当に転職するかどうかを考えた方が良いと思います。

 

何かから逃げようとするあまり、転職先では天国が待っていると盲目的に信じている人も

経験上、一定数います。

対人関係はどこに行ってもついて回るし合わない人は必ずどこにでもいる、

その上で、転職というのは、本来「何を得るために新しい場所に行くのか」を

考えるべきなのではないかなと私は思います。

私は3回転職していますが(うち1回は会社都合の退職に伴う転職でしたが、それも含めて)

基本的に、一貫して経験やキャリアを得るために転職をしてきました。

(※札幌から東京に来るときの初めての転職は、生活の基盤を作るためでした)

 

何度か転職をしてみてわかったことですが、

転職は、中長期的に見たときにキャリア形成に響く場合もあるので

(企業によっては中途採用は選抜対象にならず、出世コースに乗れないケースがあるなど)、

何を獲得しに行くか(逆に何は捨ててもいいのか)をしっかり考えた方が良いと思います。

伝統的な日本企業の場合、中途採用は、幹部などで入社しない限り、

プロパーのほうが出世しやすい傾向があり(ただし入社した時点での年齢にもよる)

ベンチャーや外資は実力次第で対照的です。

あと転職回数が多いと一般的にあまり良い評価は得られないと言われますが、

それは、間違いなく、事実です。

 

あと、

よくエージェントさんから聞いてびっくりするのですが

いざ面接に進んだときに、その企業について、下調べもしないで面接を受けに行く人が

少なからずいるらしいです。

私は企業のHPはもちろん、インターネットで、

その企業がニュースになっていたり、

社長や経営陣のインタビュー記事なんかが引っかかった場合は一通り目を通します。

 

一緒に働くイメージをふくらませるというのと、面接のやり取りの中で、より濃いやり取りができるように、

というのがその主たる目的ですが、それが受けに行く上での企業や関係者(エージェントにせよ

関わってくれている人がいてこそ)への礼儀かなとも思っており。

これ、この間うちの会社で昇格試験を受けた際にも、

ろくになんの考えもなしに昇格試験を受ける人がいるとか、

面接終わりさえすれば、あとは合否が出るまで面接のことなど振り返りもしない人が一定数いる、

と直属の上司から合否の結果とともにフィードバックをもらった際に聞かされてびっくりした

ものですが、

自分の人生を自分で背負い、きちんと礼を尽くして、常に謙虚に振り返る姿勢は

これからも変わらず持ち続けたい、と感じた次第です。

というか合否も大事ですが自分がベストを尽くせたのかとか、反省すべきポイントは何か、

を考えることは、成長の糧になる大事なプロセスです。

私は自己否定に入るくらい徹底的に反省して、

次回はこうしよう、と整理できるところまで必ず行うようにしています。

 

あと、やっぱり企業は「自社のことを調べてきてくれる応募者」って、

嬉しいものだと思います。計算づくだとわかっていても、短い時間で応募者の人となりを

見てもらうには、「自社のことを調べてきてくれる=やる気がある、興味を持ってくれている」

とプラスのイメージを与えることは結構重要かなと。

 

私の現職の会社は、書類選考をパスして面接を受ける前に、

エージェント側から、「○○の本を読んでおけ」

「〇〇の記事を読んだ上で面接に行け」って言われたものが一覧になっていて、

当時、無職でしたが、

労働審判やりながら転職活動で何社も受けていて、

ビジネススクールにも通っていて、という状況で、

当時、これだけ読んでから受けに来いとか何様?と思ったりもしましたが、

そのうちの一冊の本を読み込み、

目から鱗だ!とか、実体験と重なる!とか、

付箋を何百枚も貼ったものを最終面接に持っていって、筆記用具と共に出し、

無言の「読みましたよ」アピールを試み、

「汚い現場もあると思うけど大丈夫?」

という面接官(あとで事業部長と知った)に、

「全く問題ないです、肥溜めでもなんでも行きます」

と思い余って言ったら、めちゃくちゃ笑われて採用になった、というエピソードもあります。

ちなみに私の現職の企業(商社)は肥溜めに行くような事業はありません。

 

そんな感じで、転職に関してのあれこれでした。

 

一冊、この本面白かったので転職考えていて、でもまだ迷ってる、ふわっとしているという方は

手にとってみられてもいいかもしれません。

 

 

 

どちらも物語形式なので読みやすいです。

私はずっと経営企画畑なので、経営参謀は特に好きで何度か読み返しています。

 

それでは、また。