ここのところ、

久しぶりに小説などを読んでいます。

本屋大賞など、最近話題になっている本には疎いのですが、

気の向くままチョイスしています。

 

というわけで先日から読んでいた山崎豊子の沈まぬ太陽、

アフリカ篇から御巣鷹山篇を経て、会長室篇も上下読み終わり、

読了しました。

 

先日のブログでも少し触れましたが、

時代と業種は違えど、

グローバル企業における、

駐在や現地採用に関する捉え方はどの会社も同じなんだなぁ、とか、

規模は違えど改革の難しさ、というのは変わらないな、と感じました。

事実を元にしたフィクションで、小説という位置づけではあるものの、

ビジネス本としても読める大作だと思いました。

 

山崎豊子は、もちろん名前は知っていたのですが、

大作が多いこともあり、きっと小難しいのだろうという先入観があり、

ずっと読まずに来たのですが、とても読みやすく、また徹底した取材・調査をされる方でもあることから、こんなことまで、という細部まで描写されているので

リアリティがあり、ぐいぐい惹き込まれ、寝る時間を削って一気に読みました。

遺作の『約束の海』は未完で絶筆となってしまっているのが本当に惜しいですが、

他にもいろいろと有名な作品があるので、近々、読んでみたいと思っています。

 

ビジネス書の場合だとそうでもないのですが、

小説だと、知らない言葉に出会うことがそこそこあり、知らない言葉に出会うと

その都度、辞書で調べながら読み進めるので本を読むのに時間がかかります。

 

沈まぬ太陽の中には、前回の記事にも書いた通り英語のネタがちょこちょこ

出てくるのですが、

御巣鷹山事故後、アメリカの事故調査委員会の担当者が、ご遺体を「body」と

表現したり、ボーイングが、遺族向けの文書で、「Dear Bereaved(ご遺族様各位)」

と書いていたりと、このあたりもリアルだなぁと感じた次第です。

 

機長、副機長はコックピットで管制と英語でやり取りしているので、

当然のことながら、英語は堪能だろうな、と思っていたのですが、

海外の空港の管制官の早口の英語はかなり聞き取りにくい、というような描写があったり、

仕事で英語を使う人たち(そして人命を預かる人たち)であっても、

実務に支障がなくとも、聞き取りにくさを感じることはあるのだなぁと思いました。

ほか、基本、管制とのコミュニケーションは英語ですが、よほどの事情があるときは日本語での通信を許可される場合がある、というくだりはちょっとびっくりでした。(これは日本国内の特殊な例だと思いますが。)

 

ちょっと脱線しましたが、語彙力を増やすのは大事ですね。

そして覚えた語彙をきちんと使える状態にするのにはもう一段階学習を深める必要が

あります。

テキストで読めば意味が分かる単語でも、とっさに英会話のなかで出てくるかというと基本的な言葉でも使い慣れていないとかなり怪しいなあと感じました。

 

今週の英会話レッスンでは、

地震の話をしていて、「(地元の北海道の家屋は)屋根が本州と違って軽い」と表現したかったのですが、「屋根」って英語でなんだっけ、待て待て待て、pillarは柱で、wallは壁で… 煙突がchimney? という状況になりました…。

ビジネスでもおよそ「屋根」ってあんまり使わないので、んんん?と思って辞書で

調べて、あああ、そうだよね、roofだよね、と思いました。

単語を暗記する脳と会話のときに使う脳は違うのでここの回路を結ぶにはひたすら実践あるのみです…。

TOEICだとパラフレーズ(言い換え)力もかなり問われますが、

このパラフレーズはすごくいいトレーニングになります。

英会話レッスンでも取り入れられていますが、単語で即言い換えられないときには

文章で表現したり、物事を表現する力がつきます。

 

そんなわけで、

ボキャビルで語彙力を増やすことも大事ですが、

せっかく覚えた単語は、英会話など、アウトプットでも使える状態まで

昇華していきましょう。