蜜蜂と遠雷を読んでいて、
ジャンルは違えど今の自分と重なるな、と感じたのは以下の箇所でした。
「自分の演奏を毎回録音して聴いてみるのだが、連日ずっと聴いているとだんだん
自分でも、曲が仕上がっているのか、進歩しているのかが分からなくなってくる。
よし、これならいけるんじゃないか、と自信を持つ時もあれば、全然駄目だ、
どの曲もちっとも出来ていないと絶望する時もある。
一次予選で落ちてしまったら、このストラヴィンスキーもシューマンも、
練習時間がすべて無駄になるのだ、と弱気になることもあった。」
「何かが上達する時というのは階段状だ。
ゆるやかに坂を上るように上達する、というのは有り得ない。
弾けども弾けども足踏みばかりで、ちっとも前に進まない時がある。これがもう
限界なのかと絶望する時間がいつ果てるともなく続く。
しかし、ある日突然、次の段階に上がる瞬間がやってくる。
なぜか突然、今まで弾けなかったものが弾けていることに気づく。
それは、喩えようのない感激と驚きだ。」
「曲を仕上げていく作業は、なんとなく家の掃除に似ている。
(中略)
一箇所を重点的に掃除していると、しばらくお留守になっていたところに、
いつのまにかまた埃が積もっている。」
これらは、ピアノじゃなく、英語、語学にも当てはまる気がしました。
そして、伸び悩む、というところを経験するまで、一定の時間、力を注いで、
一生懸命やってきた人たちだけが到達する苦悩だとも思いました。
才能がある人達でさえ、悩むし、色々考える。自分に足りないものを痛感して、
時には逃げることを考え、でも、そこに動機があれば、また道に戻り、走ることを再開する。
TOEIC終わってから読むつもりが、
前倒しで読了してしまったわけですが、今、読んで良かったと思います。
変な話、もし今日、明日、突然死んだとしたら、
あの本読んでおきたかったな、っていう後悔があったと思うので、
波はあれども毎日きちんと勉強している中で、
たまには本を読んでもいいかなと。
そんなわけで最近はちょこちょこ本を買っています。
最近買ったのはこちら。まだほとんど読めてませんが。
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煮詰まると本屋に行くのが結構好きです。
お気に入りの書店がいくつかあって、
この間、いつ以来ぶり?かに休日にした日曜日も、用事を足しながら本屋をぶらぶら
して立ち読みをしたりしましたが、良い気分転換になりました。
TOEICも迫る中、
仕事ではかつてなく重要で、なんとも重たいミッションが唐突に降ってきたのですが、
その仕事も、「英語ができなかったら任されなかった」仕事、
と思うと、感慨深いものがありました。
この1年半とちょっと、
ほとんど脇目もふらずに勉強してきて、
まあ、その割に大した成長はしていないな、と
驕り・慢心を戒めたりはしているのですが、
自分の成長は自分で実感する以上に他者からの評価や何か、ではじめて実になるというか、実感するべきものなのかもしれません。
そんな凄まじい仕事にアサインしてくれたboss(私の直属の上司ではなく、
某regionの事業部長、日本人)と先週打ち合わせをしていたとき、
英語の話になり、駐在経験の長いそのbossとリスニングの話をしていて、
意外な気付きがありました。
「難聴ということもあるんですけど、リスニングで本当に苦労しています。
リスニング力をつけるには、ディクテーションで、一字一句間違わずに
聞き取れるまで繰り返し繰り返しやるのが良い、とか本にも書いてあるんですけど、
なかなかできるようにならなかったり」
と何気なく言ったときに、
「でもね、自分もすべて、一字一句聞き取れているわけじゃないかな。
聞こえない音もあるし、文法的に、当然そこに何らかの言葉が入るのを前提に、
わかるよね?ってネイティブはいちいち発音しないようなケースもあるし、
音も変化するし、全部が全部聞き取れなくても大丈夫」
というようなことを仰っていて、
ああ、海外生活長い、健常者(※ここ重要)の人でもそうなんだな、と思うと
ちょっと気が楽になりました。
実際、いまシリコンバレーにいる、大学からほぼ海外(時々日本)、という友人も、
そこまで厳密に一字一句聞き取れるとは限らない、と以前言っていたのですが、
ちょっとだけ(いや、かなり?)気持ちが楽になりました。
もう一つ、bossとの話で良かったのは、
「英語を頑張ったところで、私達の世代ではまだ英語ができる人は少数派なので
多少は有利になる部分があるかもしれませんが、
若い世代は当然、みんなある程度は(少なくとも自分の世代よりはよっぽど)
英語ができるので、そこと勝負はできないし、そう考えると何のアドバンテージ
にもならないんじゃないか、じゃあなんのために勉強してるのか、と思うことがあります」
とこれもまたなんとなく言ったときに、
「確かにこれから社会に出る世代や若い世代はそうなってくると思うけど、
語学だけで勝負するわけじゃないでしょう?
あなたは語学以外の今までのキャリアで勝負する世代。
英語にせよ語学力はあったら広がるけど、それだけが価値を決めるわけではないよね」
というようなことをおっしゃっていて、
ああ。過度に自分を貶めず、卑屈にならず、そういう考え方もありなのかな、と
思うと、ふわっとちょっと気持ちが軽くなりました。
先週〜本日はというとこれらのテキストを久しぶりに回しました。
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上で書いた、蜜蜂と遠雷の掃除の例えではないですが、
しばらくリーディングをおろそかにしていると、
やっぱり読む速度が落ちるし、勘というか、瞬間的な構文把握力なんかも鈍るので、
L:Rを、8:2くらいの割合で、
本番までの残り三週間、仕上げていきたいと思います。
なんかスタバでおまけをいっぱいいただいてしまいました。