4月に入りました。

私自身は、特に変化のない年度替わりで、満開の桜やリクルートスーツを着たグループを見て、ああ春だなと感じています。

 

今年は、4月1日に、新年号が発表され、世間ではにわかに改元のお祝いムードになっていますが、自分自身はというと、目下、GWの10連休に久しぶりに計画している海外旅行を楽しみにしているところです。

 

さて、

難聴の方全員がそうかはわかりませんが、

私の場合、難聴であることによって不要な出費をしてしまったり、損をしたな、と感じる経験をすることがしばしばあります。

よく、難聴ではない方からは、「聞こえなければ聞き取れるまで聞き返せばいいと思う」と言われますが、

現実に、自分自身を取り巻く全てのことについて、いちいちすべて聞き返すというのは困難だと思っています。

(身が持たないのと精神的に疲れるので)

 

今でもよく覚えているのは、

時間を潰しに入った飲食店で、レジで、お金を支払おうとしたとき、店員さんが何か言っていました。

どうやら会員になればお得になる、と言っているようで、でも、内容の大半は聞き取れず、

いちいち一つ一つ聞き返して確認するのも面倒なので、

まあ、いいかと思ってお願いしたら、入会は有料で、しかも当日のお会計には割引がないという。


たまたまその日時間を潰しに入ったものの普段あまり利用しないチェーン店、もはや入会に何のメリットもなかったのに、ずいぶん高いお茶代になってしまったことがありました。

 

と、金銭的な出費を伴わない場合でも、空港で呼び出されていて気づかなかったり、病院で自分の番が来て呼ばれていても気づかなくて順番を飛ばされたり、

とにかく、難聴って本当に生きにくいなぁと、社会に出てからは、一層、毎日のように痛感しています。

 

難聴でも社交的な方もいらっしゃると思いますが、

私はどちらかというと一人でいるときが一番好きで気楽、と考える人間です。

家族といても友人といても、彼氏といても、それがどれだけ長い付き合いでお互いのことを知っていて、相手が自分の耳の聞こえのことなんてなんとも思っていなくて安心できる存在だとしても、

やはりどこかで、会話が億劫になるときがあるというか。

なので、趣味の旅行も、行き先がどこであろうが、私は基本的に一人で行きます。

集団行動があまり好きではないので基本、自分のペースで組み立てられる自己手配にしています。


ツアーなどを利用せず自己手配にするメリットは、

自分で好きなように行きたい場所を決められるのと、何より安く済ませられること、

そして、一番のメリットは同行者に遠慮しないで行きたいところに行き、

歩き疲れるまで歩いたり、好きな場所で立ち止まってのんびりしたり、多少の無茶をしながらもやはり、好きなように行動できることでしょうか。

気を遣わないで済む、というのは私にとって安さと同じくらい重要です。

いちいち、空気を読んで、会話中は常に緊張しながら聞こえない言葉を頭をフル回転させて推測して、という日常から脱したい心理もあるかもしれません。

 

昨年はTOEIC 対策の中弛みを懸念して、旅行を泣く泣く断念したため、

直近で最後に海外旅行に行ったのは一昨年のフランス&アイスランドですが、

このときの自分は今とは比べ物にならないほど英語ができませんでした。

自己手配、身の程を知らなすぎで、無謀だったと思います。

(過去、ボリビアや南米、アジアに行ったときもそれなりに色々あって苦労したはずが、

まったく懲りてません。熱さも喉元すぎれば…ってやつでしょうか)

エールフランスのコールセンター(日本語OK)で、チケットの払い戻し条件とか、損をするような変なこと書いてないかとか、オペレーターの女性を質問攻めにしたり、ホント今思うと我ながら情けない。。。というか穴があったら入りたいです。

 

あと、シャルルドゴールからアイスランドに向かう、現地で利用したLCC、予約&チケット購入のとき、あまりにも英語がダメすぎて、「預け荷物は、予約時に申し込んでおけば割安でいくらいくらだけど、当日チェックインカウンターで預けると割高になるよ」って書いてあったのを、きちんと読んで理解できていなかったり。

そして、いざチェックインした日にものすごく高いチャージを払うことになったという苦い思い出もあります。

 

いや、これ、難聴とか関係ないですが、

英語ができないばかりに損をした、っていうシチュエーション、結構あるなと今回現地での宿やらバスやら鉄道やらフライトチケットやらを手配しながら改めて感じました。


当たり前といえば当たり前なのですが、

今回の行先のヨーロッパの場合、サイトが現地の母国語か英語か、しかないのが普通ですし、あと、日本語対応しているサイトからエージェント経由で申し込みをするとなんでも手数料が上乗せされてものすごく高い料金になったりします。

ケチケチ旅行が大好きで、いかに旅費を安く抑えるかを考えるのに燃える性格なのですが、今回、例の、Carry-on baggage(持ち込み荷物)やCheck-in baggage(預け荷物)の話やら、Adult(大人)かInfant(幼児)かとか、

本当にお恥ずかしい話、高校英語のボキャブラリーすら欠けている自分は、最近のボキャビルでInfantという単語を覚えたくらいのダメさで、たまたま、ボキャビルで覚えた単語に出会えて軽く感動したり。

そんな感じで、英語の勉強は、趣味の旅行の手配が格段に楽になるという思わぬ効果をもたらしてくれました。

 

あと、

TOEICのReading対策を徹底的にやると、あるときからWritingが楽になった実感があったのですが、英語で問い合わせ、というアクションへのハードルが下がりました。

今回、ちょうど7年ほど使っていたスーツケースがダメになってしまって買い替えを考えていたところ、

ヨーロッパではリモワのスーツケースが日本で購入するよりかなり安く購入できる、

ということがわかり、現地でスーツケースを買おう、と考えていたのですが、

ウィーンの空港で購入したよという旅行記やブログがいくつも引っかかるのに、いくら探しても、発着で利用する空港にRIMOWAの取扱ショップが見当たらず困りました。

 

旅行も迫ってきたので、ドイツ本国のRIMOWAに、英語で問い合わせメールを送ってみたところ、ウィーンの空港からは撤退したようで、ウィーン市内のショップを教えてもらうことができました。

更に、厚かましくも、RIMOWAを購入した人たちのブログで、「行ってみたら欲しい色がなかった」とか「このタイプが欲しかったけど在庫がなかった」というのを見ていたので、

「欲しいものが決まっているんですけど、事前にお取り置きってできますか?」と

と再び英語で問い合わせると、「欲しいタイプを知らせてもらえたら、そのショップでいま在庫があるかどうかを確認して、同時に、ウィーンのショップの私達の仲間にあなたが来ることについて申し伝えます」(意訳)という返事が来ました。

RIMOWA。返事も速いし何という神対応。

 

やはり、難聴ゆえ、Listeningが致命的にダメでまだ克服できていませんが、

Reading/Writing/Speakingは磨けるものなんだな、と思いました。

(Speakingについてはまた別の投稿で書こうと思います)

 

英語の勉強は、楽しんでやっているところもある一方で、

なかなかスコアが上がらなかったり、あと、毎日毎日、成長を実感できるわけではないので、苦しい時期もあったりしたのですが、(というか今も苦しいのが正直なところ)

時々そうやって、

英語を勉強していて良かった、と思える出来事があったりして、

1年以上、モチベーションを保ち続けられています。

 

日本で歩いていても、

英語のSign(看板・標識)って結構多かったり、英語に出会う機会って決して少なくなく。

毎日見慣れている風景の中で、ある日突然、「ああ、こんなことが書いてあったんだ」って読めるようになるものが増えてたり、

毎日なんとなく聞いていた電車のアナウンスが、聞き取れるようになったり、

英語を勉強した人だけが出会う事ができる、

日々のなかで、景色が変わる瞬間」って結構溢れているのかもしれません。

 

写真は、

アイスランドのハットルグリムス教会からのレイキャヴィクの景色と、ハットルグリムス教会です。