昔は日本レコード協会に加盟しているレコード会社は基本的にレコードや CDのシングル、アルバムの値段は同じでした。(曲数や2枚組などで値段は多少変わりますが)海外と違って日本の場合は比較的レコードの値段が高いのも事実ですが、それなりの理由もあります。日本ではレコード店は売れ残ったら返品ができること。レンタル・レコード店が存在すること、印税や著作権料は上代に対してかけられることなどなど。例えばアメリカの場合だったら、有名アーティストのニューアルバムだと$15.00とか$16.00くらいで、$1.00=\120として消費税を入れれば、大体日本円に換算して¥2,200ぐらいになるので、日本よりは安いことになります。しかし、レコード店は売れ残った商品や、古くなった商品を勝手に安くして($8.00~$10.00などで)売ることが出来るのです。何故ならアーティスト印税やプロデュース印税、原盤印税などが卸値価格に対しての%でかけられるため、卸値くらいまでは、また、卸値を割っても売り切った方が良いという考え方。ここが日本と違うところです。日本のレコード店は本来なら勝手に安く売ることが出来ない約束でレコード会社から卸して貰らいますが、売れなければ返品出来ます。(だんだんと変わって行くとは思いますが...。最近は勝手に安くしているところもあります。ほとんどTSU社)そんな慣例を無視して、だんだんとレコード会社も値段もまちまちになってきました。また、昔はレコード会社間の楽曲の貸し借りは絶対に出来なかったのに、だんだんとCDが売れなくなって来るにつれて、レコード会社の壁を越えて、いろんなアーティストの歌が入ったイメージ・アルバム企画(コンピレイション)を各社乱売し始めたのです。邦楽、洋楽を問わず、とにかくなんでもありの企画コンピ・アルバムが発売されています。購買者にとっては最高のものかも知れないので、またよく売れるんですよ(笑)。それでも厳しく言うと、アーティスト、作詞作曲家、プロデューサーにとっては決して良いものではないのです。いわゆる正月の福袋みたいなもので(年1回ならともかくも)、レコード会社も売り上げを上げたいために(上げないとつぶれる?)ガンガンと企画コンピ・アルバムを出し続けている始末です。旧譜だし、CDの製造費だけで済むので利益率が高いのは当たり前ですよね。(あとは、各レコード会社に借りた曲数を按分して利益を分け合うという図式)しかし、ここ何年もの間そんなことを繰り返しているうちに(制作費をかけないで利潤追求だけでは、当然クリエイターとしての能力は低下してきます)、新しく良いものを創ろうという意欲も無くなり、レコード制作費は下がりに下がり、スタジオ代、編曲家、エンジニア、プロデューサーなど、みんな予算が無いからといって叩かれることになります。それは、みんなレコード買わないし(日日本人は大人になると、なかなかレコードを買わない!こんな文明国が40代以上でレコードを年に何枚かは必ず買うという国のBEST10にも入っていないのです)、景気も悪くなってくれば、需要と供給のバランスで仕方がないとは思いますが、実は、問題なのは即戦力になる大物アーティストや、 CMやテレビなどで売り上げが見込めるアーティストしかレコード会社は契約をしなくなってしまい、実力のある沢山のアーティストの契約が無くなってしまったことです。ネットで検索すればかつて有名だったアーティスト達がたくさん自主制作をしてレコード販売していますよね。次回は、レコード会社が勝手に、厳しく言えばアーティストや、作家や、プロデューサーに無断で(連絡しているところもあるかも知れませんが、契約的には問題がない場合もあるけど、一応道義的に連絡はしなければいけません)廉価盤を出してはイケナイというお話をしようと思います。