ある男の寡黙
こんちわーっす、N猫びるのエヌ野さんでーっす。
この前あった印象的なことを書きますね
防災センターにあるテナントから電話がありました。
お客様が倒れている、車椅子を持ってきて欲しいと。
俺っち警備の人と一緒に現場へ走りました。
すると・・・50歳くらいかなぁ、男の人が杖ついて立ってたんですね。
大きなリックサックを背負って。
警備の人は車椅子で移動しましょうって申し出ます。
でも、男は首を横に振ります。言葉はありません。
店員と俺っち、警備のおっちゃんで困りました。
男はゆっくりと杖をついて歩きはじめます。
行先はエスカレーター・・・乗れるはずがありません。
俺っちはいいました。
「お客様、この先はエスカレーターです、エレベーターの方がいいのでは?」
おとこは黙ったまま首をたてに振り、エレベーターホールへ向かいました。
そこで俺っち、はっと気づきました。
おそらく・・・脳梗塞の、リハビリ中の人だ・・・。
お客様がいいっていってますので、と俺っちは警備のおっちゃんを帰しました。
テナントの人も、仕事があるので俺が見守るといって帰しました。
その後、水戸黄門における忍者の弥七のように、こっそり見届ける俺っち。
いや、相手の立場として、見守られるとイヤに思うと思うんスよね。
だって男だから(性差偏見含む)。うん、男だからね。
男はゆっくりとした歩みで、ニャン猫館内を出てバス停へ向かいました。
リハビリ中だったんだろうなぁ。
グッドラック、杖のおっさん。