夕飯時義父がいない為実家に珍しく上がり

妹とその彼氏と母と居候の昔からの知人がおる

まあ、はじめてのメンツやった

皆が食事をする中自分は食べんかったがやけど


別にそこにおる人間は嫌ではない

嫌いな人間などそこにはおらんが



何年も分離させられてきた経験は、今更義父がおらんとて、母が賢くなり人間から人になったとて



あの頃のされた事を頭で言い聞かせても許せるもんではないとつくづく思うた。



長い事阻まれて


まともに話だせたのがマリンヌがうちに関わってくれてからまともに親と妹がなって会話ができだしたけん


かれこれ22年か



早い話で理研の科学者がうちの子に関わるってもしかしてうちの子馬鹿ではないがかも?という気付きから話を聞くようになるというね。

マリアの存在と理研のお陰ながやけど。




実家に帰ってくるなと言われていたから帰らなかったと言えば、次はあんたが嫌がるけんこっちは帰って来いとはいわなかった、とすり替えられる。



今日もすり替えられていて、あんたが皆を嫌がらんかったら皆はあんたを嫌じゃないと言う言葉をかけられる。確かに今はというだけで。そこの人間がどう思うかは母がうちをそこの人に何と言うかでその場その場で決まるだけで。




それでも

あーこの家は

なんと肌に合わん他人の家ながやろう

友達んちに来たみたいや

昔は意地があってのけ者にするこの家に近寄りよったけど、冷静になればなんて居心地の悪い

と両足が冷えて白から爪が青くなりよった。



あら?こんな足やっけ自分の足は?と思うてながめたわ

誰の足かと思うた。

死んだ人の足かと思うたわ。

電気のせいかなとは思うたけど。



う〜ん



買いよる鳥が小さいけん連れて行っちょったけど

猫がおるけん外には出てこんし

出たら出たで飯のオカズの中に飛び込むし



帰ろうかとさっさと帰ったけど



親も家を捨て嫁に行き

本家と嫁に行った先の家の負担もきて

そこに事業所までされて

それでも理由もなく親が好きでたまらんけん離れたくないという感情も強くあり

それが太過ぎて叶わんがにダメージが大きく

かというて、このしんどさを妹にと思えば離れる事もできず

離れるタイミングを逃し逃し

ズルズル引こずったが為に


今更半分別居していようと

母が会話ができだそうと

もうそういう問題ではなく、

あの家はもう自分の中で無いねと。



やけん妹の彼氏がビールもらいます、氷もらいますというて、何年も一緒に住みよるのにちゃんとそう言える事を聞いていると


あー、うちより主でおってもかまん子やに、そんな事をうちにまで言わんでええにねえと思うた事よ


この家は実家でもなんでもない、ただの家の形をした建物ながやけん。

それを家の形ではなく、家と思うのならば、あんたがちゃんとおればええと。




しかし、今までの経験が辛すぎて

こんな思いは人はしたらいかんというところまで行き着く程、長い間同じ思いをせいてきた。




やけん

どうしても国の事は、まったく引く気もないし

言わんようにしようってことはまず

無いね。



自分の家と国は同じ物やけん

離して考える事はない。

それに対して理由はないけん。



かというてうちの願いなんてこの世では絶対に叶わん事はわかっちょる。

自分だけが幸せになる事はなんぼでも可能やろう

しかし、陰陽の波で動くこの世の進み方を、人が辛すぎる事がないようになんぞできるはずもなくてね



そこまでわかっているなら考える事が無駄だと頭が良い人間は思うろうけど



諦めれたら早い話で



それができりゃあもう子供もとうに産んでおったろう。




そういえば、大神が勝手に試練を寄こしてきたわけやないがよ


よくよく自分を自覚したら


そうじゃなかった



そう


ああ


手に終えないから殺そうと判断した時点で



今後この世をどうするかはそこで決めていた事で



死んだあの日の棺桶を

大勢の人が担いでいく光景を

高い所から下を見下ろし、さあ始めるかと思うたのは、


確かに

大神の意志ではあったけど

自分が願うた事になるようにこの神が動いたに過ぎんかった。





考えてみたら、あの時土葬やって、棺桶を今から村の人皆で担いで最後の村との別れだと遠回りをして国道を歩いて山の天辺に向かう時に



普通行くのに



うちは行かんかった。



母が行くかと聞いたが



いや、いかん



と答えて眺めたあの日は忘れん



そういえば、人の大事なばあちゃんの死体をなんと楽しそうにして担いで回って

葬式を祭りのつもりかと、馬鹿にされたわけではないが他人が死んだ事など大して他人にはどうでもよいことなのだとアホに担がれて楽しく行くのをなんともいえん感じで眺めたわ





27年前





結果



結局国に携わった事になったがやけど。








どうしてもあの日の事を

今までの事を忘れて次に行けれん


それは悲しい事ではあるけど悪い事じゃない



これのせいで人間として落ちれんがやけん




どうしてもこれのせいで地獄に行けれん




うちはどうしても今までの事を外の人間に繰り返そうと思わんね




やけんゆう事聞かん奴は殴るし叩くし


やらないかんことはゆう事を聞かせる



それについておかしいとは全然思わん。



必要やけん。