敗因分析 平成24年経済法第2問〈40点代後半〉 | ついたてのブログ

ついたてのブログ

弁護士一年目です。ついたての陰から近況をつづります。

続いて去年の経済法第2問です。

①条文選択
・排他条件付取引(一般指定11項)?
→ネット販売業者は「競争者」に当たらない(私見)
・単独・間接の取引拒絶(一般指定2項)?
→「本件は、転売を一律に禁止するものであるから」「適切ではない」(出題趣旨)
・私的独占(法2条5項)?
→X社のシェアは40%であり、私的独占を検討することも可能であるとも思える。が、「私的独占を中心に検討する」のは「不良」な答案(採点実感)
・よって、拘束条件付取引(一般指定12項)を選択。
←以上の条文選択の思考過程を答案上示すべきだった。

②要件検討
ア 主体要件
イ 行為要件
(ア) 「相手方」
方策①の要請はX社の間接の取引先である薬局・薬店に対するもの→間接の取引先が「相手方」に含まれるかを検討すべき(別冊法学セミナー解説)
←気付かなかった。
(イ) 「拘束」
「方策①②の関係を踏まえて(=方策②を方策①の実効性確保手段と位置付け)具体的に拘束の有無を検討」する(採点実感)
←「方策①と方策②の関係を明確に意識して触れ」(採点実感)ることができなかった。方策②は方策「①の要請を遵守させるため」(問題文)のものであることに注目すべきだった。
ウ 効果要件
(ア) 市場画定
方策①が対象としているのは一般消費者に対する甲の販売市場。この市場を起点として市場画定する(私見)。
→ex.甲と他社製品との間に需要代替性がある。よって甲は商品市場とならない(私見)。→αと代替品βとの間に需要代替性がない。よって市場は一般消費者に対するαの販売市場に画定(私見)。
←「ネット販売業者に対する」αの販売市場を、起点とする市場として書いてしまった。②の方策を①の方策の実効性担保手段としてではなく別個独立に解してしまったのが原因。
(イ) 「不当に」
「本件行為の競争減殺効果として問題となるのは、安売り業者であるネット販売業者が甲を購入できないことによる、販売業者間の価格競争の制限であり、競争排除ではなく競争回避が問題となる事案である」(出題趣旨)
←「問題文の事実関係を摘示しながら丁寧に検討」すべき(採点実感)。
エ 正当化事由
「顧客への商品の説明及び品質確保のための温度管理の必要性について、目的の正当性及び手段の相当性の観点から検討する」(採点実感)
→ex.手段の相当性について(←憲法の手段審査と同様に、手段適合性審査と手段必要性審査とに分けて検討すべき:私見)
・手段適合性審査:
方策①の手段(=一律の転売禁止)によりネット販売されることがなくなるから温度管理を達成できる。他方、健康増進法による注意喚起表示が存在するから、一律の転売禁止がなくても顧客への商品の説明目的は達成できる。よって品質確保のための温度管理目的との関係でのみ手段適合性が認められる(私見)。
←品質確保のための温度管理目的との関係でも安易に手段適合性を欠くと書いてしまった。
・手段必要性審査:
「温度管理について・・・一律の転売禁止以外の代替的方法・手段について検討することが重要となろう」(出題趣旨)

敗因:②-イ-(イ)