風のささやき 月のほほえみ 天空を舞う

12.3/3 ZEN-TAROT より


Ordinariness 普通であること


ときとして、なにかの稀な瞬間に、あなたがひとつになるということが

起こる。海を、その途方もない荒々しさを見守ってごらん・・・すると

突然、あなたは自分が分裂していることを、自分の精神分裂症を

忘れる。あなたはリラックスする。あるいは、ヒマラヤの山中を

進みながら、ヒマラヤの峰々の処女雪を見ていると、突然、涼しさが

あなたのまわりを取り巻き、ごまかす必要がなくなる。ごまかす相手の

人間がいないからだ。あなたはひとつにまとまる。あるいは、美しい

音楽を聞いていると、あなたはひとつにまとまる。いつであれ、

どのような状況であれ、あなたがひとつになると、平和、幸福、至福が

あなたを取り巻く、あなたのなかから湧き起こる。あなたは満たされて

いるのを感じる。

こうした瞬間を待つ必要はない・・・こうした瞬間があなたの自然な

生になりうるのだ。こうした特別な瞬間が普通の瞬間になりうる・・・

それが禅の努力のすべてだ。あなたはごく普通の生で、特別な生を

生きることができる。木を切る、薪を割る、井戸から水を汲む、あなた

は素晴らしくくつろいでいる・・・というのも、問題はすべて、あなたが

自分の行ないを楽しみながら、そこに歓びを感じながら、全面的に

やっているかどうかにかかっているからだ。


解説:

自然のなかを歩くこの人物は、生の単純な普通のものごとのなかに

美を見いだすことができることを私たちに示しています。私たちは、

自分たちが生きているこの美しい世界をあまりにも簡単に当然の

ことと受けとめてしまいます。家を掃除する、庭仕事をする、食事を

つくる・・・もっとも世俗的な作業であっても、自分が全面的にかか

わり、愛をもって、認められたり報酬を得たりすることなど考えずに、

ただそのためにだけ行なうと、それは神聖な質を帯びてきます。

出会う状況に対する、この簡潔で自然でごく普通のアプローチの

ほうが、立派で賢くあろう、さもなければ特別であろうとする自分の

側でのどんな試みよりもはるかによい結果をもたらす、そういう時に

あなたはいま臨んでいます。新奇なものを発明して評判を取ったり、

ユニークなスター性で友人や仲間を感嘆させるといったことは、

すべて忘れましょう。あなたがいま差し出さなければならない特別な

贈りものは、ものごとを簡単に、単純に、一度に一歩ずつ受けとめる

ことで、もっともよい形で贈られます。




この美しい世界 ・・・ ということを

すぐ忘れてしまいます。。