・それほど混んでもなく、じっくりと見られた・・。お目当ては、絵巻物の「吉備大臣入唐絵巻」と、「平治物語絵巻」の「三条殿夜討絵巻」。(この二作は「日本にあったら間違いなく「国宝」だそうだ。）「絵巻物」は大体にして、言葉（説明書き）が読み下せないし、「「外人」同様で接するしかないなあ・・」と思ったら、ミュージアムショップで、「すぐわかる　絵巻の見方（改訂版）」東京美術という本が売っていたので飛び付いた。そこに、「巻き物は画面を右側から左側に読んでいくこと」が肝腎である。「欧米人は左から右の動きが一般的なので、時に大きな間違いをする。」（同書pp.10-11)。とある。何でも、「巻末の、弓に矢をつがえて進み行く武者の姿を巻頭と勘違いしたアメリカ人の学者が、その始まりの衝撃的効果をベートーベンの「運命」の始まりにも比して激賞したというが・・「むろん彼はこの絵巻を左から右に見ていたのだ」そうだ！

・まあ展示が右から始まっていたので、・・この問題は無かった。しかし折角の解説文の部分が読みが下らず、本にある解説を読んで、「なるほど！」と反応した。

・展覧会には、日本の美術品だけではなく、欧米のもの、中国のものをあり、それをテーマ別に5グループにわけて展示していた。このグループ分けは、まあ、手持ちの展示可能な美術品から「逆算」して作り上げたのかな？と思えた。日本の展示物では江戸時代の大名で絵心があった増山雪斎の「孔雀図」が２幅出ていた。↓これ。

・ま、国立西洋美術館で故国フランスの絵画に出あうフランス人の心境かな？「わかるかな？わかって欲しいな！」。

ボストン美術館展に行ってきた（東京都美術館）