「差分」
私たちが呼吸する酸素は、
空気の2割程度を占めるに過ぎない。
私たちは酸素を吸って、二酸化炭素を吐くと、
小学校で習った気がする。
が。
呼吸の何パーセントが酸素かというと、
吸う息の時は、「酸素が20.94% 二酸化炭素が0.03%」
吐く息の時は、「酸素が16.44% 二酸化炭素が3.84%」
なのだそうだ。
酸素、吸うときと吐くときで、たった４％しか、差がない。
酸素を吸って二酸化炭素を出すというのは、ありていにいって、「嘘」だということだ。
二酸化炭素については、100倍に増えているが、酸素は４％しか使ってないんだから、私たちの呼吸は、大変効率が悪いことを、かなり頑張ってやっていると言える。
鍼灸師として開業して、やっとわかったことがある。
利益とは、投資と経費の差分だということ。
先に投資しなくては、利益は生まれないということ。
先出し法なのだ。
そして、健康も同じだということ。
私たちは投資した分の果実を
得るだけのことなのだ。
そして、それは差分…
私たちが思っているより、ずっと
「薄利」だってこと。
親のおかげなんて言葉、
空理空論だと思っていたが、
そんなことはなかった。
誰かが投資した分しか
利益が生まれないとしたら
母親というのは、
母胎として、最初に
とてつもなく大きな
犠牲を払う投資を
私たちの体のために
してくれたのだ。
そのおかげで、私たちは
最初は対価を払うことなく、
健康という果実を得ることができるので
健康に対して投資が必要だということを
自覚しないまま
人生が始まってしまう。
だから、だいぶ後になって気づくのだ。
世の中、「投資失くして収益無し」
は、すべてのことに
通じるのだと。
生まれつき美しい容姿と
歌声で生まれてラッキーな人が
スターになる…と
一般人は、ステージで歌い踊る人を
仰ぎ見るが、
うつくしい容姿にうまれた「だけ」
くらいでは、とても厳しい
芸能界で生き延びたりはできない。
タカラジェンヌが
ものすごい教育費を払って
祖母の代から三代かけて
やっと孫の代でタカラジェンヌになる
みたいな話があるように、
うつくしい容姿も
サラブレットのように
掛け合わせで、計画的に
生み出されたのかもしれず
単に傍目に、その汗が見えないだけなのだろう。
つまり、努力は見えない。
薄利をどのようにして生み出しているかは
ちょっと見に理解できるものではない。
社会の仕組みについて
子どもが分かったようなことをいっても
実際その社会で二十年荒波にもまれた
経験はないわけで。
おおむね健康な体を、20代そこそこの女子が、赤子にプレゼントしている。
母親本人にすら、命を生み出すということが、どれほど偉大なことなのか、分かっていないのかもしれない。
健康は、健康になろうとする汗（努力）と、生活上のストレスなどの「差分」である。
努力がゼロなら、マイナスが積み上がるのは当然である。
だから、不健康を他人のせいにするな。
不健康を自慢するな。
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大阪市中央区玉造の鍼灸院
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