鍼灸師をやっていて、
「私のこの病気は治らないんです!」
患者さんが胸を張った病気が、
10回も治療すれば軽減して、
一年たつ頃には治っているという経験を
何度もしてきました。
現在、病院のシステム上できる治療と、
出来ない治療があります。
鍼灸がやっているのは、
「病院というシステム」内では、
経済的な理由から、「できない」治療です。
手がかかりすぎる+治ると保証できない
それが、経済的な理由というものです。
病院は、「混合診療」
つまり、自費治療と、保険治療、
どちらか選ばなくては行けなくて、
どっちも、はできないから。
鍼灸に、「不思議」の要素はありません。
ごく普通に、コリという、血行を妨げているものを
取り除くという、「作業」を延々とするだけのことです。
それが、めちゃくちゃ手がかかることだから、
給与の高い、お医者さんや、看護師さん、
検査技師、色んな職責の方を
養えなくなるので、
病院ではできないのです。
手のかかることが分かっている治療は、
どんなに良いものでも、
経済的な裏付けなしでは、続かないのです。
薄毛の鍼灸治療も、特殊なことは
まったくしません。
普通に、ただただ普通に、
頭皮にこびりついたコリを
鍼で取り除くだけです。
根気(だけでなく信念も)がいる作業なので、
こんなこと、「プロ」の「職人」じゃないと
できません。
ただそれだけです。
鍼灸は、不思議な治療法ではありません。
不思議なのは、身体です。
コリを取り除くだけで、血行が回復するだけで、
無限の可能性を見せてくれる、身体が不思議なのです。