長崎より沖縄? その2 | 46歳チアリーダーのアンチエイジング日記

長崎より沖縄? その2

 「人の命にかかわるお話なのよ!」
 何度も何度も生徒達に言いました。

 ひめゆり平和資料館に平和祈念館、
 そしてガマといわれる自然の鍾乳洞を利用した避難所・・・
 多くの戦跡を訪問し、それぞれの場所で戦争の悲惨さを伝える
 案内の方々の話を聞くことになっていました。

 いつも元気でやんちゃな生徒達が、
 凄惨な悲劇の場面で無神経にも笑い声を
 たてたりしないかと、ハラハラしていたのです。

 「ひめゆり」の少女たちの悲劇を
 扱ったビデオを見せました。

 沖縄戦に関するたくさんの資料を読ませました。

 生徒達の頭の中に「沖縄=悲劇の島」
 というイメージを徹底的にインプットしたわけです。

 でも~生徒達は思っていたのより
 ずっとずっと熱心に聞いてくれました。

 時として涙さえ浮かべながら。

 行く先々で
 「こんなに一生懸命に聞いてくれた高校生は今までにいませんでしたよ」
 なんて言われたほど。

 「先生、一緒に回ろう」
 ひめゆり資料館は数名の女子と回りました。

 少女たちの写真を見ては涙、
 日記を読んでは涙・・・。

 そして、出るころには、
 私の手や腕をギュッとつかんでいました。

 「今、高校生でよかった・・・」
 誰かがつぶやきました。

 3泊4日という短い時間では
 ありましたが、マリンスポーツや
 観光も楽しみ、新しい体験もし、生徒達は、
 とっても楽しい修学旅行を過ごすことができたようです。

 広島・長崎のように「原爆」の恐ろしさを
 学ぶことはできませんでしたけれど、戦争のむごさ・恐ろしさ、
 そしてばかばかしさは、きちんと、彼らの心の中に響いていったのです。

 しなやかな感性をもった高校生達。
 きちんと彼らに伝えていけば、平和を願う
 人々の思いは確実に伝わっていくものだ、と確信をしました。

 この秋、私はまた沖縄方面修学旅行に引率をします。
 前任校でやったように、いろんな情報を生徒達に送っています。

 でも~反応はいまひとつ。

 それどころか、
 「修学旅行、いいや。行かなくて!」
 なんて言っちゃってる生徒が結構たくさん。

 親御さんにお話しても、
 何回か前にお話した時の母親のように

 「べつにぃ~いいんじゃないですかぁ~行かなくても」
 「自分で払ったお金なんだしぃ」

 なんて答えが返ってくるばかり。

 どうも、修学旅行の意義というか、意味さえも、
 問いただす時期にきているような気がします。