ぼくは海軍機関兵![]()
3、泳げぬ海兵さん その4
つらい訓練のことばかり書いたので、少しは楽しい(?)ことも書いてみよう。![]()
その一つは先にも記したように食事である。とにかく志願兵は20歳前の食べ盛りの者ばかりだ。ただでさえ腹が減ってしようがないという年齢なのに、訓練につぐ訓練ですっかり腹の中のエネルギーを使い果たしてしまうから、食事時間になるともう食器に顔を突っ込むようにして食べる。
だから食べ終わるのもあっという間だ。これでは楽しいんだか何だかわからない。もちろんこんな程度で腹がふくれるわけはないから、後は水をがぶがぶ飲んでいっぱいにする。
こんなこともあった。ある時腹が減ってどうしようもない私は大急ぎでテーブルについた。だがふと周りを見ると、いつもとは違う顔が並んでいる。私は他の教班の席に着いていたのだ。![]()
ハッとした時はすでに遅く、飯はほとんど食べてしまった。教班長のとりなしで事なきを得たが、周りの者にゲラゲラ笑われ大恥をかいたひとこまだった。
つづく