ジイタンだよ みんな元気かい
修善寺金婚旅行の五回目だよ。
バアタンは早速お風呂に行ったけど、ジイタンはしばらく庭の池の鯉にえさやりなどしてくつろいだ。
いま庭の池の鯉って言ったけど、庭全体が池になっていてね、その周囲のあちらこちらに大きな石が配され、松やら楓やらいろんな木が植えられている。
そして池には鯉だよ。真鯉や錦鯉たちに交じって小さな鯉? のような小魚がたくさん泳いでいたよ。
ジイタン飽きずに眺めていた、チュウハイ缶やハイボール缶などをチビチビやりながらね。
しばらく眺めてから露天風呂だよ。いつものことだけどジイタン屋内の大浴場とやらにはほとんど入らず、もっぱら露天風呂だ。そちらの方が癒されるんだよね。
こうして二日目の夕食だ。今夜はお酒は少々にしてもっぱら食べ物を味わうことにしたよ。
やはり色とりどりの器にこれまた色とりどりのご馳走が並ぶ。どれも美味しいね。
若い仲居さんがね、金婚だそうでおめでとうございます、これ宿からのプレゼントですって言ってなにかくれたよ。夫婦箸だ。
周囲では小さな子供たちの笑い声が聞こえるよ。家族旅行なんだろうね。
ジイタンたちは老夫婦二人だけの金婚式だ。おめでとう、そしてありがとう。
小さな子供たちの笑い声を聞きながら、50年間のたくさんの想い出がちらちらっと頭をよぎったよ。楽しかったこと辛かったこと、笑ったこと泣いたこと、ケンカしたこと喜び合ったことなどをね。
中でも最大の喜びはなんと言っても二人の息子たちの誕生と成長だった。ただ子煩悩なだけのジイタンと冷静に対応するバアタン。面白夫婦だね。ヘへへ
こうして夜も更け、就寝して朝。
さあ、今日は帰るぞ。またおいしい朝の食事を頂いて帰宅の準備だよ。
バアタンはいつもどおり、帰宅準備でリュックの中をかき回してはビニール袋をガサガサやってるよ。中身を取り出しては入れ替え、また取り出しては入れ替え、ガサガサゴソゴソとね。これバアタンの出発前の儀式みたいなものなのかね。毎度出発前にはこれやるからね。これやらないと気が済まないんだろうね、きっと。
さて儀式も終わって出発だ。
部屋に礼をして、カギを返して、見送りの人たちに頭を下げて、すぐ目の前のバス停で待つことしばし、大勢の人たちが乗車のために集まってきたよ。外人さんも何人もいた。
こうしてバスに乗って修善寺駅へ。駅からは来た時と同じ「踊り子号」でいざご帰還だよ。
今度はあっさりと伊豆箱根鉄道線を走り抜け、東海道線をひた走って東京駅着。すぐにやってきてくれた上野東京ライン高崎線で上尾に着いたのが午後の3時半ごろだったろうか。
真っすぐ住まいに向かって無事帰宅。今回もご苦労さま、お疲れさま。
金婚旅行記 おわりだよ



