シェールガスが世界を変える、その② | 株えもんのブログ
米国でのシェールガスの生産量は2011年に7兆立方フィートに達したとみられます。
生産が始まった2000年と比べて約20倍となり、同国の天然ガス生産全体の3分の1程度を占める。
米国では00年代半ばまではガス生産量の減少が危惧されていたが、シェールガスの生産拡大で状況が大きく様変わりした。
英BP統計によれば、米国はガスの生産量が09年にロシアを追い抜いて世界首位に躍り出た。
11年は世界シェアが20%。2位のロシアは18・5%。3位のカナダ以下を大きく引き離し、米ロが二大国となっている。
米国は今後も順調に生産を増やす見通し。供給増はガス価格の低下にもつながっている。
米国のガス先物市場の指標価格「ヘンリー・ハブ」は08年6月には100万BTU(英国熱量単位)当たり13ドルを超えていたが、リーマン・ショック後に急落し同年12月に6ドルを割り込んだ。
その後もじりじり値を下げており、足元は2・7ドル程度で推移している。
原油価格と同じ熱量換算で比較するには、ガス価格を6倍すれば良い。つまり、現状の価格なら、1バレル17ドル程度となり、現在の米国原油相場の5分の1以下という割安な水準になる。
米国のガス相場はかつて他地域同様に原油と連動して動く傾向があったが、シェールガスの登場によって連動性が失われている。