再稼働を強行した大飯原発3,4号基。建設コストを削減するために1つの建屋に2基の原発がおさめられている世界でも異色の原発
関西電力が世論の反発を強引に押し切る形で大飯原発3号、4号を相次いで再稼働させました。関西電力は原発の再稼働を認めないと電力不足に陥ることになり計画停電に踏み切ることを示唆しています。
しかし、大飯原発3号機が再稼働した途端に火力発電所12基のうち8基を止めてしまいました。猛暑が続いているにもかかわらず電力使用率が90%を超える日がほとんどありません。
つまり原発再稼働しないと電力不足になるというのは嘘になります。
にもかかわらず何故原発の再稼働を強行したか。
理由は電力会社の経営問題にあります。
原発は76%の運転で40年稼働すれば減価償却費と廃炉の費用をねん出できる計算で建設されています。ところが事故やトラブルで止まってしまうと、たちどころに費用が捻出できなくなります。
関西電力は原発依存度が50%と高く、すべての原発を停止したままだと今期は4000億円もの赤字が出ると見込まれています。それを少しでも軽減させるために再稼働を強行したと言えます。
関西電力の原発11基のうち7基は1970年代から稼働している古い原発で40年廃炉のルールによると近いうちに稼働停止しなければならなくなります。
しかし、この7基の大半は過去に事故やトラブルで止まった期間があり償却や廃炉の費用が不足しています。
さらに関西電力は前期2400億円にも上る大赤字となりましたが、何の経営努力もしてない事実があります。
例えば社員数は08年3月末の30040人から12年3月末では32961人と3000人近くも増やしている。もっと驚くべきことに社員の平均年収はなんと805万円!!。1年前は806万円、大赤字なのに給料は横ばい、どうなってんの?
上場企業の労働者の平均年収は大体500万円くらいなのでかなり高い。
結局のところ関電に限らず電力会社というのは地域独占にあぐらをかいて、一般企業が行っているような血のにじむような努力はやってないと言わざるを得ないですね。