メガバンク好決算、世界に飛躍のチャンスか | 株えもんのブログ

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 3メガ銀行グループの2012年3月期連結決算は最終利益が3グループ合算で2兆円程度となり、5年ぶりの高水準になりそうだ。



期初に懸念された東日本大震災の影響による不良債権の発生も、限定的にとどまった。日経平均株価も1万円台まで回復し、保有株の減損処理も減少。最終的には好業績を確保できる見通しだ。



 最終利益は3メガ合わせて1兆4720億円だった11年3月期から3割程度の増益となる。国債の売買益が前期並みの高水準となったもようで、株価回復による減損処理などが少なくなり、業績が上ぶれした。





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 三菱UFJフィナンシャル・グループ8306は通期目標の9000億円を上回り、最終利益が過去最高益に迫る1兆円規模に達する可能性がある。過去の最高益は旧三菱東京・旧UFJ両グループの統合による特殊要因があった06年3月期(1兆1817億円)。



 米モルガン・スタンレーの保有株を普通株に転換した際に発生した会計上の利益が業績を押し上げた面もある。


 加えて、株価が低迷した11年4~12月期に約1555億円の減損処理を実施していたが、30日の日経平均が1万円を超えた。大半を損失で計上しなくて済む公算が大きい。



 三井住友FG(8316)5000億円の通期業績予想を上回りそうだ。保有株式の減損処理などが少なくなり、国債売買益などで好調だった前期(4758億円)も超えそうだ。



 11年4~12月期までは不振だったみずほFG(8411)も株価回復で含み損が大幅に縮小。最終益は当初見込みの4600億円には届かない見通しだが、前期比ほぼ横ばいの4000億円前後は確保しそうだ。ただ証券子会社などの損失が膨らみ、下振れする可能性もある。



 東日本大震災の影響で、不良債権の発生などが見込まれた12年3月期だったが、政府の資金繰り支援策の効果などで、企業倒産はむしろ2割程度減少。11年4~12月期までの不良債権処理損失も前年実績を下回る水準にとどまっていた。



 銀行業績を押し上げている国債売買益も高水準となる見通し。昨年夏から長期金利は1%前後で低位安定しており、各グループとも「益出し」を繰り返している。



メガバンク好調の背景には、上記の記事以外に海外業務で欧米の金融機関が損失処理に追われ業務を縮小していることも見逃せない。



 米国はサブプライム問題、欧州はソブリンリスク問題で動きが取れない欧米の金融機関に対して、日本のメガバンクはバブル崩壊後にリスクをとった業務を縮小してきたことにより、体力を温存、海外での業務を伸ばしています。