マリーヌ姫の悩みは、ラピスさんが稼いでいけるかどうか。

 

それで

 

マリーヌ姫は、両親にラピスさんの就職口のお世話をしてほしい

 

と懇願したのでした。

 

 

両親は、快諾してくれました。

 

ただ、両親から言われたことは、

 

ラピスさんは、どういう仕事をしたいと思っているのか。

 

そしてマリーヌ姫は、彼とどういう生活をしたいのか。

 

それを考えておかないと、

 

就職先によって給料が変わってくるので、

 

とても大事だということ。

 

 

マリーヌ姫は、世間知らずだったので、

 

就職先によってそんなに給料が変わってくること自体よく理解できていませんでした。

 

 

それで、まずは自分がどういう暮らしをしていきたいかを考えてみました。

 

 

やっぱり、お金に困りたくないわ。

 

衣食住に困るなんてあり得ない。

 

宮殿に住むようにはいかなくても、

 

国民のなかでは中より上の暮らしがしたい。

 

 

そして子供が出来たら、

 

それなりにいい教育をしてあげたい。

 

 

そんなことを考えていました。

 

 

そして両親は

 

マリーヌも働くの?

 

と尋ねました。

 

現在は、昔とは違って女性も働いていました。

 

それも王族でも働いて実業家になって男性より稼いでい女性もいました。

 

両親の問いにマリーヌ姫は

 

エェー!

 

なんで私が働かなくてはいけないの?

 

そんな必要ないでしょ。

 

 

ラピスさんの給料で十分暮らしていけるような会社に就職をしてもらって、

 

私は優雅に家で少し家事をしたり、お茶を飲んで暮らすのよ。

 

 

もとより、マリーヌ姫は家事をしようとは思っていませんでした。

 

いつもお付きの人がやってくれるので、

 

自分がそんなのやるべきことではないと。

 

 

 

自分でできないなら、両親から誰か派遣をしてもらえばいいのよ。

 

そんなの私はこの国の王女なんだから当たり前でしょ。

 

 

もちろん、公務なんてしたくもないわ。

 

私は自分の好きなようにのんびりと暮らすのよ。

 

誰からも指図されたくない!

 

マリーヌ姫は、そう考えていました。

 

 

そのことを両親に話しました。

 

そうすると、

 

まずは母親から、

 

今の宮殿での生活と同じように暮らしたいのであれば、

 

ラピスさんと結婚はしない方がいいわよ。

 

正直いって、今と同じように暮らしたいなら、ラピスさんとの結婚では難しいわ。

 

 

ある程度は、国から援助はされるけれど、

 

それにも限界があるわ。

 

 

普段の生活費は自分達で稼ぐとして、その他の家の部分を援助の条件にしてはどうかしら。

 

 

普段の生活費って、いったい月にいくらあれば足りるのかしら。

 

二人で暮らすのだから、月に 50,000 ドルくらいかしら。

 

 

マリーヌ、よく考えてよ!

 

月に50,000ドルを稼ぐこと自体難しいと思うのだけど。

 

現在、普通の一般の会社員の初任給が2,500ドルだから、

 

もっと、自分たちの収入を増やすことが大事だし、

 

自分たちでやりくりできるようにしないと。

 

 

 

とにかく、もっと現実的に考えないと

 

結婚してから破綻なんてことになりかねないわよ。

 

よくラピスさんと話し合った方がいいと思うわ。

 

 

そして、マリーヌも自分でお金を稼げるように考えた方がいいわよ。

 

公務をすることによって、

 

なにかしら、手当がもらえるように国に掛け合うことはきっとできると思うわ。

 

ただ、他の王族はみんな裕福な相手と結婚をしているのよ。

 

それを考えるとはたして、国からどのくらいお金を引き出せるのか。

 

ここがポイントかもしれないわ。

 

 

ラピスさんには、

 

私達のコネで紹介できる一番給料の高そうな企業に就職させるから、

 

それは安心して。

 

 

 

そこの企業なら、マリーヌは働かなくても十分暮らしていけると思うわ。

 

 

 

マリーヌ姫の両親はなにからなにまで考えていてくれたのでした。

 

 

 

そして、マリーヌ姫の両親のコネで無事にラピスさんは就職をすることができました。

 

 

ラピスさんの就職先は、

 

 

大手企業で営業です!

 

収入は大企業としても多い方です。

 

それも、我が国の大学のトップレベルの人たちが入社をする企業でした。

 

ラピスさんにとってみれば、マリーヌ姫とお付き合いをしていなければ、

 

どう考えても入社なんてできるわけありません。

 

破格の待遇でした。

 

 

 

マリーヌ姫は、ラピスさんの就職先が決まりホッとしていました。

 

 

良かったわ!

 

ラピスさんの就職先が無事に決まって。

 

このくらいの待遇は私達王族にとっては当たり前のことよ。

 

 

これで、あとは二人の愛を育んでいくことと、

 

1日も早くラピスさんと結婚することよ。

 

 

するとばあやは、

 

確かに一流企業に入社できて良かったのですが、

 

ただ、ラピスさんの学力からすると、

 

その会社でやっていくことができるのでしょうか。

 

と言いました。

 

 

周りの人は秀才ばかりで、話が合うかどうかもわかりません。

 

そう考えるとそんなに背伸びをしなくても、

 

もっとのんびりとお勤めできるところがあったのではないですか?

 

 

ばあやは心配そうに言いました。

 

 

 

マリーヌ姫は、

 

これくらいの企業にお勤めをしてもらわないと

 

私のメンツが立たないわ。

 

だって婚約発表したときに、

 

国民が名前も知らないような会社に勤めているんじゃちょっとねー。。。

 

私のプライドが許すわけないでしょ。

 

 

確かにそうかもしれませんね。

 

ある程度いいところにお勤めになっていれば、

 

国民も安心しますから。

 

ばあやは自分を納得させようとしていました。

 

 

さて、このラピスさんの就職のお世話は大成功しましたが、

 

この先、ラピスさんはこの会社でずっと勤めていくことができるのでしょうか。

 

ラピスさんの仕事は二人の未来にかかわってきます。

 

いったいどうなるのでしょう?