ばあやは、レイモンド刑事と打ち合わせをしたことを

 

早速、実行をしないといけないと思って、

 

あれこれと考えました。

 

ダメンズ男と結婚をして

 

離婚をした女性との体験談を

 

マリーヌ姫に聞いてもらわなければ。

 

ただ、問題なのは、ラピスさんのことをダメンズだと思っていないと、

 

この作戦は成功しないのです。

 

いったいラピスさんはどれくらいダメンズなの?

 

 

ダメンズをかぎ分ける能力のある人っているの?

 

 

私は見た目でチャラ男ということがわかるけれど、

 

でもそれがかっこいいという人もいるしなぁ。

 

マリーヌ姫がもしかしてダメンズばかり好きになってしまう姫様だとしたら。

 

いくら言ってもわからないでしょう。

 

 

そこでばあやは、姫様にいろいろなことを体験をした人に会ってもらって、

 

話を聞くということをしてもらおうと思いました。

 

 

これなら、将来のための人生設計に役にたつかもしれない。

 

その人が歩んできた体験談を聞くことによって

 

自分と重ね合わせれば、なんとかこの二人の仲をさけるかもしれない。

 

姫様自身が変われば、好きになる人もきっと変わってくるでしょう。

 

 

最初からダメンズ体験記というわけにもいかないなぁー。

 

そこで、まずは身近な平凡な生活を送っている人の話を聞いてもらうことにしました。

 

確かにこれはつまらないことかもしれないけれど、

まずはここから始めることが大事だと思ったのでした。

 

 

 

姫様、ラピスさんと結婚をするおつもりなら

 

いったいどういう家庭を築いていったらいいか

 

今から考えておいたほうがいいと思います。

 

 

えー?

 

ばあや、どんな家庭って?

 

別に私とラピスさんしかいないけど。

 

単純なマリーヌ姫はそう答えます。

 

姫様、

 

姫様は、この宮殿でしかお暮しになったことがございません。

 

でも、お嫁にいったとしたら、

 

それは相手の家で暮らすことになります。

 

そうなったときに国民がどういう暮らしをしているかを知っておかないといけません。

 

そうしないとうまく行くものもうまく行かなくなります。

 

ばあやは姫様のことが心配なんです。

 

 

確かにそうね。

 

私は生まれてからこの宮殿で暮らしてきたわ。

 

国民の暮らしをテレビや友達の話を聞いてわかっているつもりではいたけれど、

 

実際に結婚している友達はまだいないわ。

 

 

そうなると確かに結婚した人の話を聞いて

 

自分で結婚生活をイメージすることも

 

大事かもしれないわ。

 

 

 

 

 

うですよ。

 

よくイメージをするとその通りになっていくというでしょ。

 

姫様も、もう大人なんだから、花嫁修業と思って、

 

いろいろなパターンを学ぶということが大事ですよ。

 

 

 

いろいろなパーターン?って

 

それは、結婚したとしてもうまく行かなくて離婚ということになっている女性は、

 

この世の中にはたくさんいます。

 

そういう女性の話も聞かなくてはいけません。

 

それは、結婚に失敗しないためにも必要だからです。

 

 

ばあや!

 

まさか!

 

私とラピスさんが結婚をして

 

うまく行かないと思っているの?

 

私とラピスさんは死ぬまで添い遂げるのよ。

 

そういう運命なんだから。。。

 

 

はいはい、姫様わかりました。

 

確かに結婚するときには、皆そう思うのです。

 

だけど、赤の他人同士が一緒に暮らすのですよ。

 

生まれも育ちも違う。

 

まして、姫様は高貴な生まれ。

 

相手とは身分も違う。

 

そうなったときに一般の人よりもはるかにハードルが高いのですよ。

 

それをよく考えなくてはいけません。

 

いくら姫様はそう思っていても相手のあることですから。

 

 

確かに私がそう思っていても

 

ラピスさんも同じように

 

思っていないと続かないかもしれない。

 

まして、何十年も一緒に暮らす訳でしょ?

 

 

ようやくマリーヌ姫は納得したようです。

 

というより、マリーヌ姫の頭の中は、

 

私はなんといってもモテモテだから、

 

ラピスさん一人で我慢できるかなぁ。

 

イケメン10人くらいそろえて、

 

ハーレムを作るのもいいかも。

 

 

ラピスさんと結婚をしたら

 

縛られてしまうしなぁ。

 

なんだかラピスさんと結婚しないで

 

恋多き王女として

 

マスコミを賑わすなんていうのもいいかも。

 

ダメダメ!

 

そんなことを思っては。

 

この宮殿から出て

 

自由なセレブ生活を手に入れる

 

という目的を達成できないもの。

 

この宮殿からは結婚しないと出てはいけない。

 

 

マリーヌ姫にはラピスさんが

 

悪の手から救い出してくれる

 

白馬に乗った王子様のように思えるのでした。

 

 

頭から他の欲望を振り払うかのように

 

ラピスさんとの結婚生活のために私は学ぶわ!

 

 

ばあや、

 

お願い!

 

私を色々な人に会わせて!

 

そして、ラピスさんとの結婚生活を

 

バラ色にするのよ。

 

 

そうですよ。

 

姫様

 

姫様は、もっと広い世界を知らなければいけません。

 

そのためにも

 

花嫁修業をするのです。

 

姫様にとって、

 

後になって

 

この花嫁修業が、ためになったということがわかるでしょう。

 

姫様は、狭い世界で暮らしてこられました。

 

そして、周りは姫様のことをお世話をして

 

あまりにも至れり尽くせりになっています。

 

 

きっと姫様はそれが当たり前のことと

 

思われているかもしれません。

 

でも、この国の姫として生まれたということは

 

それではいけないのです。

 

課せられた宿命というものがあるのです。

 

 

課せられた宿命?

 

そんなこと私に言われても

 

難しいことはわからないわ。

 

 

姫様はなぜこの姫として生まれたかを

 

考えたのとがありますか?

 

そんなこと考えたことなんてないわ。

 

これを機にそのことについても

考えてみてください。

 

 

ばあやがそういうなら考えてみるわ。

 

ただ、私に期待をしてもらっても困るわ。

 

私はただ、遊んで暮らせればそれでいいのよ。

 

 

姫様!

 

そんなことを考えてはいけません。

 

遊んで暮らせればなんて。

 

ばあやは、姫様に失望しました。

 

それでもばあやは、

 

姫様の人生を決めるのは姫様です。

 

遊んで暮らせればと思っていても

 

人生はその通りになるかどうかはわかりません。

 

今は姫様は学ぶことが大事です。

 

ばあやわかったわ。

 

花嫁修業をして私は学ぶわ。

 

自分の人生を良くするために!

 

いろんな人の話を聞いて、

 

勉強する!

 

 

その意気ですよ!

 

姫様、自分自身が

幸せになるためには努力が必要なんです。

 

何もしないで他人から与えられた人生なんてつまらないじゃないですか。

 

自分の人生は自分でつかみとるのです。

 

では、ばあやが一人目の方を手配させていただきますね。

 

 

果たして、マリーヌ姫は、

 

この花嫁修業をして考えを変えて行くことができるのでしょうか?

 

そして、幸せの階段を登って行けるのでしょうか?

 

ばあやの目論見は成功するのでしょうか?