レイモンド刑事とグリナ(ばあや)は、マリーヌ姫のためにも

 

ここで手を打っておかないといけない


と思い始めていました。

 

それはマリーヌ姫だけではなく、


このまま二人が結婚することになれば、


王族全体が国民からの信頼を


失うに違いありません。



それは今現在、


王族が敬愛されているからこそ、


それは失望に変わって、


王族なんていらない


ということになるかもしれません。



現に他の国では、


国民の反対で


王族がなくなったり、


または国よっては、革命が起こって、


王族が処刑されるということが起こっていました。



だけど、我が国は、


そういうことが起こらずに


なんとか王家を維持して来ました。



それがこの二人の結婚によって


変わるのかもしれないのです。



そう考えると


これからのレイモンド刑事と


ばあやの行動に


この国の未来がかかっているのかもしれません。

 


レイモンド刑事とばあやは、


二人を引き離すための話をし始めました。

 

 




ばあや、これは国の根源にかかわることだー!

 

だから、このマリーヌ姫とラピスさんを引き離すことは、

 

今は二人から嫌われてしまうかもしれないけれど、

 

将来的にはきっと感謝されると思う。

 

それは、成功したらの話だけれどな。

 

とレイモンド刑事はつらそうに話します。

 

 

ばあやは首を縦に振りながらうなずいて言います。

 

確かにそうです。

 

二人を引き離すことはマリーヌ姫にとっては、

 

実を引き裂かれるようなことだと思います。

 

それを私たちがやってもいいのか。

 

それとも運命の流れに身を任せるのか。。。

 

いったいどっちがいいのでしょう。

 

 

でも私は、マリーヌ姫の幸せのことを考えたら、

 

二人の関係が悪くなってほしい。

 

そして結婚は別の人としてほしいと思うのです。

 

 

そうだなぁー。

 

 

でも僕たちできる限りのことはしようと思うよ。

 

いろいろと考えたのだけど、

 

僕ができることといえば、

 

警察のお偉いさんに

 


ラピスさんの家族、特に母親だなぁ

 

そのことを事細かく報告書にしてあげるしかないなぁー。

 

それでマリーヌ姫の父親の殿下の耳に入れるしかないよ。

 

 

そうすれば、さすがに娘の幸せを願わない父親なんていないだろうから。

 

そこで待った!をかけるはず。

 

まだ結婚はしていないし、婚約もしていない。

 

この状態でなんとかしていくしかない!

 

 



確かにそうですね。

 

警察関係から、疑惑やマフィア関係とのつながりがあるなら、

 

それは王族にとって大ダメージとなるでしょう。

 

 

それで、待ったをかけないなんてありえない話です。

 

 

私の方は、マリーヌ姫にダメンズと結婚して大変なことになった例を話をしたり、

 

他にも相手の家族でもめて離婚したという話をしてみようと思っています。

 

これは花嫁修業よー!

 

そうとでも言って

 

うまくマリーヌ姫を不安がらせるところからやろうと思っています。

 

 

もしかしたら、マリーヌ姫は単純だから、

 

私の思うとおりにラピスさんと別れてくれるかもしれない。

 

そうなることを祈るしかない!

 



 

そうだね。

 

グリナさんからの話を聞くと、

 

マリーヌ姫は勝ち気で言われれば言われるほど意固地になってしまうようだ。

 

そういうソフトなところから攻めるのがいいかもしれない。

 

 

あからさまに頭ごなしにダメというと

 

何が何でも結婚する!

 

と言い出しかねないよね。

 

 

そうなんです!

 

さすが、レイモンドさんは見抜いていますね。

 

マリーヌ姫は単純な性格ではあるんだけれど、

 

ある意味扱いが難しいのです。

 

姫様だからプライドが高くて、

 

すべて自分の思い通りに運ばないと


周りのものにあたり散らしたりするのです。

 

 

本当にまるで小学生のように思えるときもあります。

 

 

そうでしたか。

 

とりあえずこの作戦で頑張ってみましょう!

 

 

これまでの話し合いについてまとめると

 

① レイモンド刑事は、ラピスさんとラピスさん家族について詳しい報告書を作って警察のお偉いさんに渡して、宮殿の省庁に働きかけてもらう

 

② グリナ(ばあや)は、ダメンズと結婚した例を出して、ラピスさんがそれに当てはまるんじゃないかとマリーヌ姫に考えさせる

 

となりました。

 

果たしてこの二人の作戦は成功するのでしょうか。