ラピスさんを宮殿に招待して、
両親に交際の許しをマリーヌ姫はもらうことに成功しました。
そして、前よりも一層、
ラピスさんと一緒にいる時間が増えました。
そんな時、ラピスさんから真剣な話があると言われたのです。
そして、レストランで二人で食事をすることにしました。
マリーヌ姫、今日は時間を作ってくれてありがとう!
ラピスさん、どうしたの?
真剣な話って?
それは、食事をしながら話そう!
そう言って、二人でワイングラスで乾杯をします。
僕はこんなに女性のことを好きになったの初めてだよ。
前にお付き合いをした人はいたけれど、
ここまでのめりこんだことはなかった。
そして、マリーヌ姫と一緒にいると
とっても落ち着くんだ。
それは私もよ。
ラピスさんと一緒にいると、
私はホッとするわ。
いつも、皆から見られて緊張していたから。
でも、ラピスさんといる時には、
その緊張が解けてしまうの。
そんなんだー!
僕も同じだよ。
母子家庭ということで、
母親を助けなくてはと思って頑張ってきた。
確かに母には彼氏が途切れなくいたけれど、
でも息子は僕一人だから。
結局は僕が母を支えなくてはいけないと思っているんだ。
ラピスさんのそういうところに好きになったのかもしれないわ。
私は、経済的には確かに何も心配はいらないけれど、
冷たい家庭で育ったわ。
父と母は確かに学生時代は愛し合っていたかもしれないけれど、
でも今は冷たい関係よ。
仮面夫婦というやつ。
いびつな家族よ。
経済的に恵まれていても、
決して、私は幸せと思ったことがないのよ。
そして、私には自由というものがないもの。
外に出れば、国民の目があるし、
そして、この王宮を出ていかない限りは、
自分の行きたいところにも行けないよ。
そうなんだ。
マリーヌ姫は、思ったより大変だったんだね。
僕は、母には溺愛されていたから。
寂しさを感じたことはなかったよ。
私の母は弟が生まれてから、
一番は弟、
そして私達は、とにかく弟の邪魔にならないようにと、
行動を制限した。
あれもダメ
これもダメと。
今まで、父は自由が一番だ。
自分の子供には自由にさせるから、
なんでも好きなことしなさいと言っていたのに。
それが、急に態度がガラッと変わったの。
こんな親、子供からしたら全く信じられないし、
反抗したくなるわよ。
そういうことがあったんだね。
まぁ、きっと親の事情があったんだろうね。
ところで、今日は受け取ってほしいものがあるんだ。
まだ、学生でいいものは買えないけれど、
これを受け取ってほしい。
エェー!
私にプレゼント?
誕生日でもないのに。
実は、僕は宮殿に行ってから色々考えたんだ。
あぁやって、マリーヌ姫は僕をご両親に紹介してくれた。
僕もマリーヌ姫のことを真剣に考えないといけないと思って。
それで、マリーヌ姫、僕はまだ学生だけど、
将来、僕と結婚をしてください。
マリーヌ姫以外の人とは、どうしても考えられない。
エェー!
結婚?
マリーヌ姫は頭の中がパニック状態になっていまいました。
あの夢にまで出てきたラピスさんとの結婚シーン。
それが、目の前にあるのです
ラピスさん、うれしいわ!
私も実を言うと、
結婚をするとしたら、ラピスさんしかいないと思っていたの。
私達、まだ確かに学生だけれど、
ラピスさんが社会人になったら、すぐ結婚しましょう。
そしてマリーヌ姫が、プレゼントの包みを開けると、
指輪が入っていました。
そしてその指輪を左手の薬指にラピスさんにはめてもらいました。
シンプルな指輪だけれど、
マリーヌ姫にとってはどんな指輪でもうれしかった。
マリーヌ姫は、夢の中を泳いでいるような気持になっていました。
この夢、冷めないでー!
永遠に続くのよ。
シンデレラのように夜0時になったら、
このプロポーズがなかったことになんてならないでしょうね。
マリーヌ姫は、なんども指輪を確認のためにさすった。
よかったこの指輪が証拠よ。
そして宮殿に帰って、
指輪をあがめるように大事にしまいました。
私の人生は、ラピスさんと一緒に歩んで行くんだわ。
こんなに今ラブラブなんだから、
死ぬまでラブラブでいられるに違いないわ。
あぁー!
明日になってもこのプロポーズされたことがなくならないでね。
そして指輪も消えてなくならないで。
マリーヌ姫は、プロポーズという大イベントを体験してしまい、有頂天になっています。
このまま本当にすんなりと結婚することができるのでしょうか。
マリーヌ姫の行く末は?