マリーヌ姫は、ラピスさん(彼)と会わないで、一人でずっと考えていました。
だけど、会わないとよけい想いが募ってきて、
スマフォで二人の写真を見て会いたくなってしまいます。
ダメだ!
ダメだ!
ラピスさん、私の頭から消えてなくなって!
こうマリーヌ姫は何度も自分に言い聞かせました。
でも、もうラピスさんに魅了されていてどうにもならないことに気づいたのです。
こんな私は、ラピスさんと別れることができるのかしら。
マリーヌ姫にとって、ラピスさんは、
ばあやや家族と同じくらい大切な人になっていたのです。
ラピスさんと会えない。
ラピスさんがいない世界。
そんな世界に自分は耐えられるだろうか。
国民のためにそれを放棄できるだろうか。
私だって、一人の人間よ。
自分の幸せを考えてもいいでしよ。
そして、この人と、一緒になれば、
この王宮から、出ていける。
私が、誓ったこの王宮から必ず出ていくという誓い!
ラピスさんと結婚すれば、
その願いが叶うのよ!
ばあやは、最悪の事態も考えてと言っていたわ。
もし、ラピスさんと結婚まで至らないとしたら、
それはそれで仕方のないこと。
また、新しい相手を見つけるのよ。
でも、今なら、ラピスさんとはすでにお付き合いをしているし、
最短で大学卒業後に即、結婚できるわ。
ばあやは心配していたけれど、
今の時代、心配ばかりしていたら、何も始まらない。
当たって砕けろよ。
私とラピスさんは、仲良くやっているのだから、
心配しなくても大丈夫よ。
そんなラピスさんのお母様のことなんて、
王族と結婚すれば、そんなの関係ないわ。
王家の権力でもみ消せばいいのよ。
それよりも私の幸せが一番よ。
私が幸せになれば、国民だって納得するに違いないわ。
国民の目を気にしていては何も出来ない。
きっと、誰を連れてきても難癖をつけて気に入らないのよ。
マリーヌ姫は、ラピスさんと結婚するのが自分にとってはいいのだという方にドンドン傾いていくのでした。
そして、マリーヌ姫が出した答えとは、
① ラピスさんとは付き合いを続ける。
② 理由は、ラピスさんは、もはや家族同然だから。
③ 結婚することになるなら、全力で私がラピスさんを守る。
たとえ、国民が何を言おうとしても構わない。
王家の権力を駆使してなんとしても結婚をつらぬく。
④ 結婚して離婚になったとしても、それは私の選択だし、結婚なんて賭けみたいなものだから。
それはそれで私は受け入れる覚悟はある。
⑤ 王宮に悪い影響があるかもしれないが、それは古い考え方を壊すためにも必要だと思う。
つまり、私はこの王族のための悪役になる。
そして、この王宮をかき回して変えて行くのよ。
私はそういう存在になるの。
こういう王族が一人くらいいたっていいのよ。
今までの王族がいい子ちゃんすぎたのよ。
人間味がなさ過ぎた。
私はそういう呪縛から、皆を解放してあげるわ。
そして、私は、すべてから自由になるのよ。
やりたい放題やらせていただくわ。
ニューヨークに行って、
セレブ生活を満喫するのよ。
あれれっ!
ばあやがあれだけ言ったのに
まったく違う方向に行っていますね。
さてさて、この姫様の運命は一体どうなっていくのか。