1789年7月11日~13日のできごとを、原作に乗っかりまくりつつ、このブログで
書いてきた こじつけ解釈・強引深読み をめいっぱいぶっこんで、二次創作を書こう
と思い立ちました💦 我ながら、むっ無謀すぎる企て!!
今回、ストーリー自体はまったく進みませんが😅、その必要性にアッと気づかせていただいたシーンを -2- として追加いたします。
※ちなみに。あらかじめ申告しておきますと、お姫さま抱っこ⇒翌朝の場面は
ワタクシ如きがちょっかいを出してよいものではございませんので😥、
みなさまのお手元の原作をご覧くださいますようお願い申し上げます💗
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「オスカルさま、湯浴みのお支度ができました」
ノックとともにドアの外から侍女シュクレの呼びかける声。
「ああ、メルシ!」
湯浴みを待ちかねていたオスカルはすぐに立ち上がった。
暑くて熱い一日だった、いろいろな意味で。
火照った躰から取り去ったブラウスをシュクレに渡そうと、腕を伸ばした…その時。
ふたりの視線が上腕にくぎ付けになった。
腕輪のような鬱血の跡。
「これは! どうなさいました、オスカルさま!」
「あ、あ、あ、あ…っと……。ちょっとばかり…ぶ、ぶつけたのだ」
「一体どちらで!? こんなふうに腕をぐるっと一回りする痣ができるなんて!」
「あ、いや…その…。あっ、そ、そういえばっ……!
うっかり、閉まるドアに挟まれてしまったのだった。忘れていたな、は…はは」
ドギマギと赤面するオスカルを見て、シュクレは〝しまった!〟と、内心、迂闊な自分に舌打ちした。
彼女も、先刻の情熱的な抱擁場面にうっとり見惚れたクチだったのだ。
慌てて表情を消し、努めて ごく普通の口調を心がけて仕事に戻る。
「それでは、お湯に浸かられている間に塗薬を取ってまいりますわね。
お湯から上がられましたらお塗りいたしますので」
オスカルは痣を隠すように躰の向きを変え、こちらも平静を装って答える。
「大丈夫だ。薬をくれれば自分で塗るから。心配をかけてすまなかったね」
彼の手の跡を誰かに触れられたくなかった。
「それと…ばあやには言わないでおいてくれないか。心配をかけたくないから」
「はい、承知いたしました」
一礼して一旦その場を後にしながら、シュクレは、こぼれる笑みを抑えられなかった。
オスカルさまがドアに腕を挟まれるなんてありっこないのに、なんてかわいらしい言い訳。
ああ…それに。痣ができるほど抱きしめてもらえるなんて…なんてうらやましい……。
うふん、やるわねアンドレ!
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温かい湯に身を浸したオスカルは、痣にそっと触れて忍び笑いを洩らした。
ふ……あの時も、おまえに腕を握り締められて痣ができたのだったな……
〝はなせっ!〟と怒鳴りつけたら、〝いやだ!!〟とほざいて余計に締めつけて
きおって……。我を忘れた時のおまえのばか力ときたら、まったく……
両手ですくった湯の中にこっそりつぶやく。
そんなおまえも……悪くないけれど…な……ふふっ…
指を開いて独り言を封じ込めた湯を流し落とすと、波立った湯の中に揺蕩う我が身が見える。
軍人として、線の細い躰に苛立ったことは数限りなくあった。
コルセットで押さえねばならぬ胸など面倒以外のなにものでもなかった。
この躰を…欲してくれる者が現れるなど考えたこともなかった…あの時までは。
この躰を…苦しいほど抱きしめて陶然とさせてくれる者が現れるなど…考えたこともなかった、数週間前までは……
アンドレ……
わたしは……
おまえが……ほしい…!!
『さらば! もろもろの古きくびきよ -3-』に続きます(……たぶん💦)