WiFiアレルギー老女の悲惨な日常...5GやWiFi6に怯える日々! 電磁波過敏症の苦しい生活内容とは!?

 

英国人女性ロジー・グラットウェルさん(70)は、毎夜、銅と銀の糸でできた特殊な寝袋にくるまって眠る。それというのも彼女はWiFiアレルギーで、その電磁波により体調を崩してしまうからだ。

ロジーさんは自分と同じ体質の仲間を集め、地元自治体に対策をするよう訴えかけている。英「The Sun」(9月26日付)ほか、複数のメディアが報じている。

 

記事によると、ロジーさんが自身のWiFiアレルギー体質に気づいたのは6年前のことだ。原因不明の体調不良に悩まされていた彼女は、自宅のWiFiとコードレスの固定電話の電源を切ってみたらものの10分ほどでたちまち回復し、自身が電磁波過敏症なのだと認識したそうだ。

 

以来、彼女は電磁波から身を守るために数千ポンドを注ぎ込み、現在は電磁波が少ないスペインの山地にある別荘で暮らしている。「電磁波が強くなっているので、私はもう大きな街へは出かけられません」と語るロジーさん。WiFiが飛び交う場所にいると、気分が悪くなったり、息切れしたり、顔に刺したような痛みが走ったりするのだそうだ。

 

「幸運なことに、今は電磁波が少ない田舎に暮らし、安全を確保することができています」と話すロジーさんだが、その生活には困難がつきまとう。出かける時は常に200ポンド(約2万6千円)の電磁波測定器を持ち歩き、眠る時は電磁波から身を守ってくれる400ポンド(約5万2千円)の特殊な寝袋やシートにくるまって眠る。

「カフェに行く時は屋外テーブルに座り、ディナーの時は測定器で調べて、最も電磁波が少ない席を選びます。部屋によって大きく変わるんです」(ロジーさん)

 

長距離の移動もロジーさんには負担が大きい。故郷であるイギリス・デボン州トットネスの家からスペインの別荘へと行く際には30時間フェリーに乗り、その間ずっとあの寝袋にくるまっているのだという。そして無事目的地に着いた後も、家中全ての電源をオフにして2日間寝込んでしまうそうだ。

 

そんな彼女が今最も恐れているのが「5G」である。超高速で大容量の次世代移動通信システムである5Gは、世界各地で競うように導入が進んでおり、日本でも2020年にはサービス開始が予定されている。しかし一方で、その危険性が危惧されていることはトカナでも折に触れてお伝えしてきた(詳しくはこちらの記事)。

 

既存のWiFiでも悪影響を受けてしまうロジーさんにとって、5Gの導入は恐怖でしかない。

「もし5Gが導入されたら、私はどうなってしまうかわかりません。本当に恐ろしい問題です」(ロジーさん)

 

現在ロジーさんは、故郷トットネスで自分と同じく電磁波による体調不良に苦しめられている人々を集めて勉強会を開き、地元自治体に5G導入をやめるよう働きかけている。

「科学者によれば、世界中の人々のうち4%ほどが電磁波過敏症だということですが、それはおそらく過小評価です。現在、多くの人々が気分の悪さを感じ、消耗し、ストレスを感じています。私から言わせると、その一部は電磁波によるものです」(ロジーさん)

 

ロジーさんの運動は実を結びつつあり、別荘があるスペインの町では、市長が彼女の意見に賛同してくれたそうだ。

5Gの導入によってモバイル通信はさらに便利になると言われているが、その裏にはロジーさんのように苦しむ人々がいることを忘れてはならない。

 

また近いうちに、WiFiの規格もアップグレードされて「WiFi6」が認証される予定だ。5GにしろWiFi6にしろ、その利便性の裏にある危険性については何かと無視されがちであるが、我々はそれを決して見過ごしてはならない。

 

♢参考:「The Sun」「New York Post」ほか

 

 

 

 

♣Wi-Fi 6について♣

 

 

 

Wi-Fi 6は、2.4GHz帯と5GHz帯の双方に対応した規格で、現在主流となっている5GHz帯用の規格「Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)」と比べるとクライアント(子機)の台数が多い環境での通信パフォーマンスが向上することが主な特徴だ。

 

この規格に対応するルーターは既に幾つかのメーカーから発表、または発売されている。クライアント機器でも、一部のAndroidスマートフォンやノートPCがすでにWi-Fi 6に対応しており、米Intelの第10世代Coreプロセッサ(開発コード:Ice Lake)が標準サポートしたことからPCでの普及はより進む見込みだ。

 

 

 

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