日本郵便、10月1日発足 顧客の利便性向上目指す





 日本郵政グループの郵便事業会社と郵便局会社が10月1日に合併し、「日本郵便」が発足する。平成19年10月の分社化で、郵便配達員による貯金や保険の取り次ぎができなくなるなど低下したサービスを高め、顧客の利便性の向上を目指す。だが、当初は一部店舗にとどまるうえ、業績低迷の打開策は見えないままだ。



 日本郵便の誕生で、日本郵政の幹部は「分社化によって生じたさまざまな弊害を解消したい」と意気込む。



 両社の合併で、郵便配達員がゆうちょ銀行の利用者から通帳を預かり貯金の引き下ろしを代行する通帳預かりサービスが始まる。高齢者の多い地方などで求められていた。また、郵便事業会社と郵便局にそれぞれあった窓口を一本化し、不在郵便物の受け取りと切手購入などが同じ窓口でできるようになる。



 ただ、10月1日から通帳預かりサービスや窓口が一本化されるのは、全国約2万4千局ある郵便局のうち、それぞれ52局にとどまる。具体的な拡大目標も示していない。



 また、統合に伴い郵便局と併設されている集配センターの統合や人事、経理など重複部門をスリム化する。日本郵政の斎藤次郎社長は「年間数百億円の経費節減になる」とし、合理化による収益力の向上を目指す。



 日本郵政の郵便事業の業績は長期低迷が続く。電子メールの普及による郵便物の減少や宅配業務の競争激化などにより、22年3月期から24年3月期まで3期連続の最終赤字を計上した。宅配便サービスでは、コンビニなど小売りの販売窓口をヤマト運輸など競合相手に奪われつつある。



 楽天などと連携し、海外向け配送サービスの強化に取り組むが、収益に大きく貢献するまでに至っておらず、事業拡大に向けた展望は開けていない。













上場目指すリクルート 国内頭打ちの危機感が背中押す

2012.9.30 07:00


情報・人材事業大手リクルートが株式上場の準備に入った。その一環で、ガバナンス(経営統治)を強化しようと10月1日付で組織を再編、持ち株会社「リクルートホールディングス」を設立する。不動産子会社の未公開株を政官界の有力者に譲渡していた「リクルート事件」を起こした同社にとって、上場は長年の懸案でもあった。国内市場の成長鈍化という危機感が背中を押し、経営陣は一気にハードルを乗り越えることを決断した。

 

唐突な表明

 「まさか、うちの会社が上場するとは…」。社員の多くがそう驚くように、上場方針は、6月の株主総会で峰岸真澄社長が唐突に表明した。非上場のリクルートの総会は外部に公開されることはないが、情報は瞬く間に伝わり、話題となった。

 リクルートの上場方針が注目されるのは、昭和63年のリクルート事件があるからだ。昭和35年に江副浩正氏が「大学新聞広告社」として創業したリクルート。情報サービスと広告営業で急成長したが、グループのリクルートコスモスの未公開株譲渡が政官界を揺るがす一大スキャンダルに発展した。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120930/biz12093007000000-n1.htm