『欲望』、『情事』なんていう名作を残したイタリアの監督ミケランジェロ・アントニオーニの『さすらいの二人』という作品がありました。
主演はあのジャック・ニコルソンと『ラストタンゴ・イン・パリ』で人気を得たマリア・シュナイダーというコンビによるものでした。今はこの映画の題名さえ覚えていない人が多いのではあるまいか?
『さすらいの二人』という作品=イギリスの新聞記者の男が人生の頂点で、自分自身の人生から逃げ出したくなってしまい、それを実行していまう男をニコルソンが絶妙に演じていました。
彼はアフリカに逃亡……、そんな彼が不思議な事件に巻き込まれるのです。砂漠の中のホテルで心臓麻痺で死んだ男が、自分とそっくりだったことから彼はその死んだ男と入れ替わるのです。
こうして自分の過去を捨てた彼は、見も知らぬ他人の過去が急に自分を追いかけてくるのです。
彼は死んだ男になりすまし、ミュンヘンやバルセロナあたりをさまようのです。このあたりのロケはキレイでしたね。そこで、さまよえる女子大学生と愛し合うことなります。その役を演じるのがマリア・シュナイダー。
ここからがこの映画の見所なのですが、長くなるので書きませんが、あの『ラストタンゴ・イン・パリ』にとても似た骨格をもった作品でした。
恋はささいな瞬間におこり、あっけなく終焉を迎えるという残酷事象であるのかもしれませんが、それでも「なにもないより人生には何か起こった方が面白い」のではなのか?と思ったりします。
リア充ですね。リアルは残酷なものです。



