『死刑台のエレベーター』


■フランス映画オリジナル

驚くのはルイ・マルがまだ25歳。ホンの少し映画に携わりった後に、自分で資金調達をしてのデビュー作。

本作の成功が「ヌーヴェルバーグ」世代を呼び込んだ、きっかけになった一作と言ってもいいでしょう。

大手企業に所属している青年医師は、オーナーの奥方と密通しています。愛する気持ちが強すぎ……。

ついにはオーナーの殺害を計画する奥方。青年医師は完全密室殺人(自殺にみせかける)を実行。しかし、犯行直後に乗ったエレベーターが停止してしまいます。

マイルス・デイビスの即興ジャスに浮遊した、フィルム・ノワールの歴史的秀作です。

□1957年フランス映画/92分/監督:ルイ・マル/出演:モーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー、ジョルジュ・プージュリイ、リノ・ヴァンチュラ

□日本語オフィシャルサイトhttp://www.zaziefilms.com/shikeidai/

□10月9日(土)から、シアターイメージフォーラム 他順次全国公開

【観シュラン★★★】



■日本映画リメイク

「あの人を殺して、私を奪いなさい」 のコピーに疼きますwww

さて、ここまでトレースしてしまうのか?という程「そのまんま東(極東日本)」。この手法はガス・ヴァン・サントがリメイクして大ブーイングを受けた『サイコ』(オリジナル=ヒッチコック監督)に詳しい。

本作は、スリラーでショッカー演出!初見でどっきりの『サイコ』とは違い、「サスペンス」であるルイ・マル版のストーリーを踏襲しているので、丸々コピー商品でも外してはいません。

ただ、ケータイがあったりテクノロジーが格段と進化している世界観をバックボーンとして考えるなら、エレベーターに閉じ込められた男が外部と連絡を取れないはずはないと思うことでしょう。

そこいらヘンは、強引に理屈をつくりあげておりますが、突っ込みを入れる楽しさもあります。ところで、エレベーターの保守管理はどうなっているのでしょうね?(←法的な縛りを知りません)

見所は、主演のお2人でしょう。タレント好感度男子No.1の阿部寛が殺人犯を演じ、良い人風美女の吉瀬美智子をファム・ファール役にあてたこと。

オリジナルの「ムード力」には及びませんでしたが……。

□2010年日本映画/111分/監督:緒方明/出演:吉瀬美智子、阿部寛、玉山鉄二、北川景子、平泉成、りょう

□オフィシャルサイトhttp://www.shikeidai.jp/index.html

□10月9日(土)から、角川シネマ新宿、渋谷HUMAXシネマ 他全国公開

【観シュラン★】