どうしても譲れない話 | 87便り "一生一緒の家族を探しています”

「ヴァージンかなあ?」

よく通る声で、ハハが私に尋ねる。

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「ヴァージンとちゃうかったら、意味ないねん。でも、いまどき絶対ヴァージンやんなあ?87、あの彼女にヴァージンかどうか聞いてきて!」

その口調からは、ハハのどうしても譲れない強い意志が感じられる。


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ハハの命令に背けるはずもなく、私は彼女に近づいた。

20代と思しき"彼女"は、輸入品を扱う少しお高いスーパーでアルバイトをしている。私は、ハハの期待と周囲の視線をヒシヒシと感じながら、彼女に声を掛けた。

「あの・・・ちょっと教えて欲しいねんけど

・・・ヴァージンですか?

あれ右上矢印

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私が指差した店の入口には、一枚のポスターが貼ってある。




『ココナッツオイル、入荷しました!御入用の方は店員まで』



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ハハは何一つ悪くない。

そもそも「ココナッツオイルを買うときは、ヴァージン(オイル)かどうかちゃんと確認せなあかんで!」と口すっぱく説明したのは、この私なのだ。

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ヴァージンであることを確認した私は、振り返って「ヴァージンやって」とハハに伝えた。ハハはことさら大きな声で、「よかったあ。ヴァージンやったら欲しいわ!」と手放しで喜んだ。店内にいたお客さん達の肩が小刻みに揺れていた。


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こんな話で、しれっと再開。

おかげさまで、全員元気にしています。

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