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No one asks me to dance

インターネットに無さげなとこを不定期に。

 

講談社のCheckmate1976年12月号掲載。

いま話題のパンク・ロックってこんなかんじらしいで?という記事です。

 パンク・ロックという言葉がある。研究社の「アメリカ俗語辞典」によると、Punkは、


1.弱いびくびくした人
2.同性愛者
3.陰険な方法で仕返しをする人
 

とある。ニューヨークには『PUNK』というマガジンがあって、ヤングの間では隠れたベスト・セラーと言われている。
 パンク・ロックとは本来的には、オカマ・ロックと呼んでよいだろう。ただし、一時代前のグラム・ロックみたいに、男が女装したり、化粧したりという外見上の問題ではなく、実際に性倒錯の世界に生きている連中によるダーティなロックン・ロールなのだ。
 実際、ニューヨークという大都会はすべてが狂っている。黒人も白人もプエルト・リコ人も掻っ払いもお巡りも金持ちも貧乏人も……みんなどこかおかしい。ジャック・ニコルソンの「カッコーの巣の上で」を持ち出すまでもなく、正気を装い、まじめな市民の顔をしたヤツほど残忍で、人間の心なんかとうの昔にどこかへ置き忘れているものなのだ。
 そんな大都会の片隅で少しでも人間らしく生きようとしているのがパンク野郎達。だから、パンクの意味をオカマだけに限定しないで、むしろチンピラとでも置きかえた方がいいかもしれない。
 自らチンピラとして生きることを引き受けた連中によるロック。それがパンク・ロックだ。社会からの嫌われ者は、一方でアウトロウズ(ならず者)となって、テキサスの砂塵の中を彷徨している。ウィリー・ネルソンとか、ジェリー・ジェフ・ウォーカーといっレッドネック・ロックの連中がそれだ。しかし、大都会の喧騒を子守唄に、まばゆいネオンを星空に見たてて育った者が生きる場所は、やはりシティをおいてほかにない。
 アウトロウズが強い人間の生き方なら、パンク野郎は弱いびくびくした人間の生き方。パティ・スミスは正真正銘の女ながらもパンク・ロックのアイドルだし、あとにはラモーンズテレビジョンランナウェイズとニューヨークのアンダーグラウンドで活動してきたグループが続いている。ニューヨークと似たようなヨーロッパの大都会にもパンクは当然のことながら飛び火。ロンドンではストラップスというグループが注目されている。デンマークにはガソリンというパンク野郎がいる。さて東京のパンクはどうか。

1976年中盤に書かれたと思われるニューヨーク・パンク中心の記事。

ロンドンで注目のストラップス(THE STRAPS)とされているこの人たち、パッと見がパンクっぽくないので調べたらSTRAPPSという全く別のバンドでした。

これは間違える。

そしてオカマ・ロック。いまパンク・ロックをオカマ・ロック言う人は存在しないと思うけど、これは単語としてのPUNKに当時はそうゆう意味合いがありましたということで、じゃあ現在の英語圏ではどんな状況なんだろうか?とChatGPTがまとめてくれました。ChatGPT有能。

 

■ 英語圏での punk の現在の使われ方

英語圏(イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリアなど)では punk という語は基本的に次の 2 系統の意味で使われます。

 

1. ポピュラー音楽・サブカルチャーとしての “Punk”

これは日本と同じで、最も一般的です。

  • Punk rock(音楽ジャンル)

  • Punk fashion(安全ピン、レザー、モヒカン等)

  • Punk culture / Punk scene

  • Pop-punk, hardcore punk, post-punk といった派生ジャンル

一般的な会話やメディアで “punk” を見聞きする場合、ほとんどがこの意味です。

 

2. 音楽ジャンル以前から存在する “本来の意味”

punk rock が広まる以前、punk は英語スラングとして次のような意味がありました。

● 1. 弱っちい奴・役立たず(軽蔑語)

“You punk!”(このガキが! / この腰抜けが!)
アメリカで今でもやや古臭いが使われる表現。
主に 少年・若者を侮蔑する言い方。

● 2. チンピラ・不良

西部劇や 1950〜60年代の映画にしばしば登場。
あるいは「小悪党」というニュアンス。

● 3. 刑務所スラング:弱者(性的被害者を含む)

これは非常に特殊で一般人はまず使わない。
日常会話ではほぼ登場しない。

● 4. 安物・粗悪品(古用法)

これは現代では完全に廃れた。


■ 現在、この「本来の意味」は使われるか?

● カジュアルな侮蔑語としての “punk”

→ まだ残っているが頻度は減っている。
若者スラングとしてはやや古く、
今だと jerk, loser, idiot の方がよく使われる。

● “本来の意味” が無くなってはいないが、

圧倒的に “パンク(音楽/文化)” の意味が支配的。

つまり、英語圏でも日本と同様に、
普通に言えば punk = 音楽・ファッション と理解される。


■ 文脈によっては誤解を避ける必要がある

● “punk kid”

意味 = 不良少年・生意気なガキ
(※音楽とは無関係)

● “I’m into punk.”

意味 = パンク音楽/文化が好き
(※これで「私は弱っちいです」とは絶対にならない)


■ まとめ

  • 英語圏でも punk といえばほぼ音楽ジャンル・文化 の意味。

  • ただし、侮蔑語としての古い意味も完全には消えていない。

  • 「パンクロック以前の本来の意味」は
     日常会話では稀、または 文脈限定(侮蔑語)。

ChatGPTの言うことをまんま受け取っていいのか?という話もありますが、かなり正確なかんじかなと思う。