人事と聞くとどういった仕事内容をイメージするでしょうか?

私は人事の仕事をする前は、真っ先に『採用』の仕事を思い浮かべていました。採用は人事の仕事の一つで、その他にも労務や制度設計などあまり聞き馴染みのないカテゴリーがあります。ここでは『人事の仕事内容』を紹介し、最後に『まずは採用をすべき理由』についてお話しします。就活中や転職活動中の方で、人事の仕事に興味がある方には必見の内容です。

 

【自己紹介】

筆者は人事歴10年の中堅人事マンです。

人材育成の仕事から始まり、採用、制度設計、労務のカテゴリーを経験してきました。人事の経験を活かしての転職経験もあります。陽のあたることが少ない人事の仕事が好きです。

 

 

〜目次〜

1.人事の仕事とは

2.人事の仕事の4分類

3.人事の仕事~業務内容とやりがい/メリット~

 3-1.採用の仕事

 3-2.人材育成の仕事

 3-3.労務の仕事

 3-4.制度設計の仕事

4.就活中や転職中の方に『採用』をおすすめする理由

 4-1.採用のスキルは無駄にならない

 4-2.個人としての活動が可能

まとめ

 

  1.人事の仕事とは

 

人事はバックオフィスというジャンルの仕事に該当します。そのため顧客と接する機会はありません。自社の商品を営業し販売するフロントオフィスの仕事とは異なるため、会社の売上に直接貢献できる仕事ではありません。

人事の仕事のミッションは労働力の確保と質の向上です。このミッションを達成することで会社の利益に貢献します。

 

ワンポイント

人事の仕事に向かない人・向いている人

就活中や転職中の方で「とにかく成績を上げて売上No.1になりたい。」「顧客と直接関わって社会貢献をしたい。」と思っている方には人事の仕事は不向きです。

会社の裏方としてコツコツと仕事ができる人に向いています。

 

  2.人事の仕事の4分類

 

人事の仕事は次の4つのカテゴリーに分類できます。

 

・採用  ・人材育成  ・労務  ・制度設計

 

ただし、人事の分類に定義はありません。そのため会社によっては労務関連が総務の仕事になっていたり、安全衛生が人事の仕事に含まれているケースなどがあります。

 

ワンポイント

就活中や転職中の方が注意すべき点

自分がやりたい人事の仕事がある場合は、その仕事がどの部署にあるかを必ず確認してください。

会社によっては、採用の業務を人事部から切り離して独立させているパターンがあります。

「採用の仕事がしたくて人事部へ応募したのに、採用の仕事ができない・・・。」という、悲しいケースは事前に避けましょう。

 

  3.人事の仕事 ~業務内容とやりがい/メリットについて〜

 

3-1.採用の仕事

採用の仕事は労働力を確保することです。大きく分けて新卒採用と中途採用の2つに分類できます。

 

・それぞれの仕事の特徴

・やりがい/メリット

やりがいは『採用人数』という結果が目に見えてわかることです。

目標数をクリアすることができた時は、他の人事の仕事では味わえない達成感を得られます。

 

3-2.人材育成の仕事

人材育成の目的は従業員の能力の向上です。

 

・業務内容

主な業務内容は研修の企画と運営です。

企業には様々な研修が用意されています。

(例)新入社員研修、中堅社員研修、スキルアップ研修など

研修を開催するために、以下のステップで企画・運営を行います。

 

「新任の課長職向けの研修を実施する場合」

①目的の設定

 ・新任の課長職が抑えておくべきスキルや知識を明確化します。

②目的に合わせた研修プログラムの設計

 ・プログラムに合わせ、社内講師の選抜や研修業者の選定を行います。

③対象者への案内状の送付・会場の準備・印刷物発注など

 ・当日の開催を見据えた下準備を進めます。

④当日の運営

 ・受付や司会進行を担当します。

⑤フィードバック

 ・アンケート結果などから報告書をまとめ、次回に活かします。

 

・やりがい/メリット

幅広い年代のスキルや知識を学ぶことができます。

研修当日は基本的に受講者と一緒に講義を聞いています。

そのため幹部向けの研修では、経営者に求められる知識やスキルを学ぶことができます。

一方で若手向けの研修では、ビジネスマンの土台作りに関する研修テーマが多いため、

自身のベース力アップに繋がります。

 

3-3.労務の仕事

労務は従業員の労働に関わる仕事を行います。

 

・業務内容

労務の仕事は非常に幅広いため、例を挙げながらご紹介していきます。

 

例1:勤怠管理

ひと月の労働時間をモニタリングし、働きすぎていないかなどのチェックを行います。

 

例2:就業規則の管理

会社での働き方が定められているルールブックのことを就業規則と言います。

これの管理や改訂などを行います。

 

例3:給与計算・社会保険対応

毎月の給与の処理を行ったり、社会保険の加入手続きを担当しています。

 

例4:労働組合との折衝

会社に労働組合がある場合は、企業側の窓口業務を行います。

労働組合の「給料を上げろ!」という声の窓口になり、経営陣と労働者のパイプ役になる業務です。

 

・やりがい/メリット

労働問題のスペシャリストになれることです。

労務の仕事は従業員との距離が近いため、現場の人が抱える問題を察知しやすいです。

「もっと休みが欲しい。」「手当を上げてもらいたい。」「残業が多すぎる。」といった労働者の悩みを一緒に解決していくことで、労働に関する専門的な知識や解決の道筋を学べます。

 

3-4.制度設計の仕事

人事評価の方法、昇給条件のルール化、給与の設定などを行う仕事です。

 

・業務内容

例えば、部長職の給料はどのように決められているか考えてみましょう。

同じ部長でもA部署とB部署の部長では給料が違います。

年齢、勤続年数、業務内容、過去の実績、上司の評価など、あらゆる要素が絡み合います。

そういった時に公平な基準になるよう、事前に給与の決め方を設計しておくのが制度設計の仕事です。

人事評価、昇給、給与、これらの決め方がグレーなのは良くありません。

明確な基準がないと「あの人はAさんのお気に入りだから昇格した。」と言う噂がまかり通ってしまうかもしれません。

誰にでも公平になる制度を作っているのが制度設計の担当者です。

 

・やりがい/メリット

人事の仕事の4分類の中で最も市場価値が高いです。

転職サイトで制度設計の求人を見ると、給与水準が他の人事の仕事よりも高く、管理職としての採用が前提となっているケースが多いです。企画力、マネージメント力、実行力など、あらゆる人事スキルが求められる仕事ではありますが、制度設計の業務経験は人事領域で強い武器になります。

 

  4.就活中や転職中の方に『採用』をおすすめする理由

 

理由は2つあります。

 

①スキルが無駄にならない

②個人として活動が可能

 

4-1.採用のスキルは無駄にならない

採用のスキルはどこの会社に行っても通じます。

また、最近はITやSNSを活用した採用活動が台頭しています。

従来の採用手法では人材の確保が難しいこともあり、より一層専門性が高まっています。

 

4-2.個人としての活動が可能

採用スキルを活かし、業務委託などでスカウト業を受託することが可能です。

どの企業も優秀な人材を常に求めているため、スカウトを通じたヘッドハンティングは需要が高いです。

 

ワンポイント

採用の仕事は体力勝負

採用活動は非常に多忙を極めます。全国に足を運ぶこともあれば、求人票の作成などのデスクワークも多いです。そのため、若いうちに経験しておくことをおすすめします。とくに新卒採用は、1つでも多くの説明会を開催することが応募者の確保に繋がります。採用の仕事で大きな成果を出すためには、体力も重要なポイントとなります。

 

  まとめ

 

人事の仕事は『採用、人材育成、労務、制度設計』の4つに分類されます。

ひとくくりで人事といっても業務内容はそれぞれで異なります。

気になる仕事はあったでしょうか?

未経験の方にまずおすすめしたい人事の仕事は採用です。

採用の仕事は汎用性が高く、自分だけの専門スキルを高めていくことが可能です。

人事の仕事に興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。

ワンパンマンのアニメ放送第3期が正式にリリースされました。

第2期の放送が2019年4月から7月だったため、実に4年ぶりの放送です。

4年前にどこでお話が終わったか覚えていますか?

実はすごく中途半端なところで終わっています。

第3期の放送をより一層楽しむためにも、一緒におさらいしていきましょう。

 

 

〜目次〜

 

1.ワンパンマンとは

 1-1.ヒーロー

 1-2.怪人

2.第3期の主要登場人物

 2-1.サイタマ

 2-2.ガロウ

 2-3.ギョロギョロ&怪人王オロチ

3.第2期はどこで終わったのか?

 3-1.ガロウをとりまく環境

 3-2.ガロウが連れ去られるまでの流れ

4.第3期の見どころと押さえておきたいポイント

 4-1.見どころ2選
 4-2.押さえておきたいポイント2選

 

 

 

  1.ワンパンマンとは

 

ワンパンマンとは王道バトル漫画です。

時代設定は現代社会で、日常生活のストレスや闇が作りだした怪人と呼ばれる悪い奴らが街を荒らします。

その怪人に立ち向かうのがヒーロー協会に所属するヒーロー達です。

ヒーローVS怪人のシンプルな構造がワンパンマンの物語です。

 

1-1.ヒーロー

ワンパンマンの世界には『ヒーロー』がたくさん出てきます。

ヒーローはヒーロー協会に所属し、強さや実績によってランキング付けされます。

カテゴリーは上からS級、A級、B級、C級です。

ヒーローの総人数は未公表ですが、C級385位(ヒーロー名:赤鼻)が確認されているため、相当数のヒーローが存在します。

なお、S級はたった17名しかおらず、17名全員が人智を超えた力を有しています。

 

1-2.怪人

怪人側もヒーロー側のようにカテゴリーが分類されています。

脅威レベルが高い方から『神・竜・鬼・虎・狼』の順番です。

神は人類滅亡クラスの脅威で、作中ではまだ登場していません。

一方の狼は、一般人でも道具を持てば対処可能なレベルです。

これまでの登場したボスのレベルは全て竜レベルです。

 

  2.第3期の主要登場人物

 

ワンパンマンには多くのキャラクターが登場します。

第3期を見るにあたり必ず押さえておきたいキャラクターが次の3名です。

 

2-1.サイタマ

ワンパンマンの主人公です。作中最強の人物で、どんな強敵もワンパンで倒します。

なお、第2期終了時点のヒーローランクはB級7位です。

 

ワンポイント

〜なぜ最強のサイタマがB級なのか?〜

ヒーロー協会に入会したのが最近だからです。サイタマの実力は確実にS級クラスですが、彼はずっと趣味でヒーローをやっていました。入会後に破竹の勢いでランキングを駆け上がっている最中です。

 

2-2.ガロウ

第2期に登場した悪役です。

ヒーロー狩りの異名を持ち、多くのヒーローを餌食にしています。ガロウの強さは本物で、S級ヒーローのタンクトップマスターにも勝利しています。怪人ではありません。

 

ワンポイント

〜夢のマッチアップ!サイタマVSガロウ?〜

第3期の注目ポイントの1つは、サイタマ対ガロウの真剣勝負の有無です。

第2期で両者は接触していますが、面と向かっての戦いではありませんでした。

その際はサイタマがワンパンでガロウをノックアウトしています。

 

2-3.ギョロギョロ&怪人王オロチ

第3期で敵対する組織の親玉です。

ヒーロー協会に対抗する組織として、怪人協会をこの2体で創設しました。ボスは怪人王オロチで、ギョロギョロが参謀役です。

怪人協会には多くの怪人が加担しており、幹部には竜クラスが何体も控えています。

ヒーロー協会を潰すことが組織の目的です。

 

  3.第2期はどこで終わったのか?

 

ガロウが怪人協会に連れ去られ、ムカデ長老を倒したところで終わりました。

第2期の終盤はガロウが主人公と言っても良いほど、彼が中心に物語が構成されました。

 

3-1.ガロウをとりまく環境

ヒーロー狩りを続けるガロウは、ヒーロー協会と怪人協会の双方から目をつけられます

それぞれの思惑は、ガロウを討伐したいヒーロー協会仲間にしたい怪人協会です。

 

3-2.ガロウが連れ去られるまでの流れ

ある日、ガロウはヒーロー達の襲撃に遭い深手を負います。

なんとかヒーローを退けたところで、さらに追い討ちが入ります。

S級ヒーローのジェノスバング、そしてボンブがガロウを追い詰めます。

 

ワンポイント

ジェノス(S級14位):サイタマの強さに惚れ込んでいるイケメンサイボーグ。

バング(S級3位):ガロウの元師匠。ガロウがヒーロー狩りをしていることに追い目を感じ、自らの手でけじめをつけたい想いがある。

ボンブ:ヒーロー未登録ではあるものの、バングに並ぶ実力者。バングの実兄。

 

作中屈指の実力者に囲まれた絶体絶命のガロウを救ったのは、怪人協会のフェニックス男でした。

フェニックス男は鬼クラスの怪人で空を飛べます。

瀕死のガロウを連れ、空へ逃げたところで怪人協会側は地中に潜むムカデ長老を呼び出します。

ムカデ長老は竜クラスの怪人です。全長はゆうに100mを超え、鋼の外殻を持つムカデです。

 

3-3.ムカデ長老VSサイタマ

ムカデ長老の圧倒的な強さを前に、ジェノス、バング、ボンブは苦戦を強いられます。

そこにサイタマが現れ、ワンパンでムカデ長老を倒します。

 

第2期はここで物語が終わります。

 

  4.第3期の見どころと押さえておきたいポイント

 

4-1.見どころ2選

①ヒーロー協会VS怪人協会の全面対決

戦闘シーンが見どころなのは間違いありません。

これまで戦う場面が少なかったS級ヒーローも先頭に立って戦います。

タツマキ、フラッシュ、クロビカリ、アトミック侍、ゾンビマン、豚神など、豪華メンバーが参戦します。

一方の怪人協会側は、とてつもなく強い怪人で迎えうちます。

黒い精子、ホームレス帝、エビル天然水など、これまでの怪人とは別次元の幹部メンバーです。

S級ヒーローと竜レベルの怪人の戦いは、見応えがあること間違いなしです。

 

②ガロウの行末

怪人に連れて行かれたガロウを待ち受けているものとは?

戦いを通じてガロウはどんどん強くなっていますが、その反面あらゆる葛藤が生じてきます。

彼の出す決断や戦いの行末からは目が離せません。

 

4-2.押さえておきたいポイント2選

①ヒーロー協会に課せられたミッション

ミッションは次の2つです。

 1)怪人協会の撲滅

 2)誘拐された少年の奪還

 この誘拐された少年はヒーロー協会に多額の支援料を払うナリンキさんの息子です。太客の息子ということもあり、ヒーロー協会は全勢力を集結させて奪還を目指します。一方で、この少年が人質ということもあり、派手な攻撃に出られないジレンマを抱えています。

 

②サイタマの立ち位置

サイタマは少年奪還のミッションに招集されません。

そのため、サイタマは怪人協会を撲滅したいことも、少年が誘拐されていることも知りません。

しかしひょんなことからこの全面対決の渦中に飛び込むことになります。

強敵揃いの中、爽快なワンパンが飛び出すかに注目です。
 

ワンポイント

〜なぜ招集外?サイタマの協会でのポジション〜

サイタマの強さを知るものは一部の関係者のみです。

協会はサイタマの実力を知りません。

そのためただのBランクのヒーローというのが協会の認識です。

今回の撲滅・奪還作戦は、ヒーロー側にとって重要な任務になるため、B級7位のサイタマには声がかかりませんでした。

 

  まとめ


より一層第3期の放送を楽しむためのポイントは次の3点です。

 

・ガロウの目的はヒーロー狩りで、怪人には興味がありません。

・怪人協会はガロウを仲間にしたく、ヒーロー協会を潰したいです。

・ヒーロー協会は怪人協会の撲滅、ガロウ討伐、人質の奪還が目的です。

 

このポイントを押さえ、一緒に第3期の放送を楽しみましょう。

4月は多くの人のスタートとなる節目の月です。

新天地での生活であれば『お部屋探し』が付きものです。

しかし、実際に住み始めたら「想像よりも駅から遠い。」「設備が使いづらい。」といった後悔ポイントを抱えることがあります。私は過去に引っ越しを繰り返し、10件の賃貸物件に住んだ経験があります。しっかり考えて部屋を選んだはずが、住み始めてから後悔をすることがよくありました。

この記事では「賃貸物件で後悔する理由とは?」「後悔しないために見るべきポイントは?」この2つをテーマにご紹介します。

 

 

ー目次ー

 

1.賃貸物件での後悔とは?

2.後悔しない賃貸物件の探し方~3つのポイント~

 2-1.総合的に判断するための具体的な進め方

 2-2.具体的な採点の付け方

3.後悔しないために「仲介業者」を活用する

 3-1.仲介業者とは?

 3-2.後悔しない仲介業者の選び方

まとめ

 

  1.賃貸物件での後悔とは?

 

賃貸契約をしたことがある500人を対象にしたアンケートで、「賃貸契約で後悔したことがある」と回答した人は、全体の69.8%もいました。3人に1人以上の人が、何かしらの理由で後悔をしたことがあるようです。

(参照:https://www.atpress.ne.jp/news/244745

後悔の理由として最も多かったのは『騒音トラブル』です。

最もリラックスできる自分の家で騒音に悩まされては元も子もありません。

 

ワンポイント

〜騒音トラブルはなぜ多いのか?〜

騒音に関する情報は実際に24時間住んでみないわかりません。

物件見学の限られた時間で全てを確認するのは非常に難しいからです。

(例)

・隣人の生活音はうるさくないか?

・日中に営業していない飲食店が近くにある場合は、夜の営業時間にうるさくないか?

 

一方で、事前に確認できる騒音情報もあります。

線路の近くであれば、電車の通過音はうるさくないか?

大通り沿いの物件であれば、車両の通行音はどの程度か?

近くに消防署がないか?などです。

騒音トラブルを回避するためにも、事前に確認できるポイントはしっかり確認しておきましょう。

 

〜失敗体験談〜

私が過去に体験した騒音は保育園によるものです。

夜勤明けの日は園児たちの声が気になり、ゆっくり寝つくことができませんでした。

見学の段階で保育園が近くにあることはわかっていたため、私の想像力不足が原因です。

 

騒音以外の後悔理由としては、「設備がいまいち」「日当たりが悪い」「利便性が悪い」「家賃を高くし過ぎた」などが挙げられていました。いずれも部屋探しの段階で、事前に確認できることばかりです。なぜ事前に確認できることが、後悔につながるのでしょうか?

それは総合的に物件を判断できていないからです。

 

  2.後悔しない賃貸物件の探し方~3つのポイント~

 

次の3つのポイントを総合的に判断することが大切になります。

 

①費用     ②立地     ③設備

 

「どれか1つが秀でているから。」という理由で物件を決めてはいけません。

「とにかく家賃が安いから。」「駅から徒歩5分以内だから。」という極端な理由のみで物件を決めると、

住み始めてから必ず後悔するポイントが出てきます。

3つのポイントを総合的に判断しながらお部屋選びを進めましょう。

 

2-1.総合的に判断するための具体的な進め方

物件見学をしながら、各項目を10点満点で採点していきます。

 

(例)

①費用:家賃は少し高めだが、礼金がかからず初期費用を抑えられる→7点

②立地:駅から徒歩10分以内◎ 近くにコンビニがない△→8点

③設備:二口ガンスコンロは使用できないが、その他不満なポイントはなし→9点

総合:24点

 

このように点数をつけていき、全ての物件見学が終了したところで点数を見比べてみましょう。

一番高得点な物件が後悔しないお部屋です。

 

 

ワンポイント

1つでも5点を下回る項目があった物件は候補から除外します。

5点以下では希望する条件の半分も満たせていません。

全ての項目が7~8点以上になるのが理想形です。

 

 

2-2.具体的な採点の付け方

では各項目を採点するにあたり、どのようなポイントを見て点数をつけるか詳しく見ていきましょう。

①費用について

費用は支払うタイミング毎で以下に分類できます。

 

・毎月支払うもの 家賃、共益費/管理費

・年単位で支払うもの 更新料、保険料

・入居前に支払うもの 初期費用(敷金、礼金、仲介手数料、前家賃など)

・退去時に支払うもの 退去費用(クリーニング代、解約料など)

 

この4つを総合的に見て採点をします。

 

見落としがちになるポイントは『退去費用』です。

物件によっては高額な退去費用を請求されるケースがあります。

入居中の部屋の使い方次第で、金額に振り幅のある項目ではありますが、

最低限どの程度の費用がかかるか入居前に確認しておきましょう。

 

また、長年住むことを想定している人は『更新料』をチェックしておきましょう。

更新料無料の物件もあるので、長い目で見ると費用を抑えられます。

 

ワンポイント

退去時に家賃1ヶ月分を請求されたのはなぜ?

「◯ヶ月以内の退去は解約料として家賃1ヶ月分を請求します。」と賃貸契約書に記載してあるケースが想定されます。

「短期でしか借りない。」と決めている方は、事前に短期解約に関する項目を見ておきましょう。

 

②立地について

立地は希望する条件に差が出る部分ですが、

以下の項目は必ず見ておきたい必須ポイントです。

 

・駅までの距離

・職場/学校までの距離

・お店(コンビニやスーパーの有無)

・日当たり

・周辺環境

 

特に見るべき点は周辺環境です。

騒音関係の確認はもちろんですが、併せて確認したいのは『匂い』です。

同じ建物や隣の建物に飲食店が入っている場合は、匂いが部屋まで届く可能性があります。

 

ワンポイント

匂い対策としてゴミ置き場の位置も確認しましょう。

1階の部屋であれば必ずチェックしてください。

ベランダや窓際にゴミ置き場が隣接している物件も少なくありません。

 

③設備について

人によって求める設備は異なりますが、共通して言えることは、

事前に希望設備の優先順位をつけておくことです。

物件見学では色々なタイプのお部屋に出会うため誘惑や悩みが出てきます。

しかし優先順位をつけることで、自分の中に希望設備の軸ができます。

この軸をもとに採点をしていきましょう。

 

(例)

「絶対に譲れない設備」「妥協しても良い設備」「ついていればラッキーな設備」の3段階に分けて分類し優先順位をつける。

 

「絶対に譲れない」:バストイレ別、駐輪場付き

「妥協しても良い」:独立洗面台、室内洗濯機

「ついていればラッキー」:オートロック、2口コンロ

 

ワンポイント

「絶対に譲れない設備」は具体的に掘り下げておきましょう。

バストイレ別を希望する場合は、バスタブがつかないシャワールームタイプでも問題ないか?

ロフト付きを希望する場合は、ロフトに収納が必要か?エアコンの位置は問題ないか?

このように具体的にイメージをしておくことで、採点がしやすくなります。

 

以上が点数の付け方です。

総合点を元に物件の比較ができれば、後悔のない賃貸契約ができます。

 

  3.後悔しないために「仲介業者」を活用する

 

仲介業者を上手に活用することで、後悔するリスクを軽減できます。

 

3-1.仲介業者とは?

賃貸物件を借りる時に、部屋を貸し出すオーナー(大家さん)と部屋を借りたい人の間を取り持つ業者のことです。部屋を借りる時に手伝ってくれる不動産屋をイメージしてください。

 

3-2.後悔しない仲介業者の選び方

希望する物件がある地域に根ざした仲介業者を選びます。

(例)吉祥寺で物件を探す場合は、武蔵野市に拠点を置く仲介業者を選んでください。

 

地域に根ざした業者は次の2つの武器を持っています。

大家さんとの関係性が出来上がっている。

情報に精通している。

 

①大家さんとの関係性が出来上がっている

仲介業者と大家さんのパイプが強い場合は、費用面で相談に乗ってくれる可能性が高くなります。

家賃交渉ができたり、フリーレントをつけてくれたりなど、実感できるメリットが大きいです。

 

②情報に精通している

ネットだけの情報ではなく、その地域の先行情報を把握しています。

周辺環境には非常に詳しいので、細部にわたって教えてくれます。

(例)現状日当たりが良い物件でも、1年後には隣にマンションが建つため日当たりが悪くなるといった情報など

 

〜成功体験談〜

楽器が演奏できる物件を探していました。A市のマンションが気になったので、全国展開している仲介業者に問い合わせたところ門前払いをされました。諦めきれず、A市で50年以上経営している仲介業者に相談しました。すると『夜間は演奏禁止』の特約を条件に、大家さんからOKをもらってくれました。同じ物件でも仲介業者という入口が違うだけで、大きく結果が変わってきます。

 

  まとめ

 

後悔しない賃貸物件を選ぶためには、『①費用 ②立地 ③設備』のそれぞれに点数をつけて総合的に判断をします。どれか1つでも5点以下になる項目があった場合は、その物件は候補から外します。

お部屋探しをさらに捗らせるためには『地域に根ざした仲介業者の活用』が効果的です。

これからの新生活を有意義なものにするためにも、後悔のない賃貸物件と契約できることを願っています。