おかんが死んだら、やっぱり、悲しいだろうなと思った。
大嫌いと叫んで喧嘩したり、
一緒に暮らしたくなくて家を出ていったり、
本気で憎んだりしたけど、
やっぱり、悲しいんだろうなと思った。
私を産んで二十余年、
毎日毎日ご飯を作って、掃除をして、テレビもロクに見ないで文句言って、
それでもオカンはオカンだった。
おかんから見れば二十余年、
わがままな娘のために働き、
心を痛め、文句を言わずにいられず、
大嫌いと言われ、本気で憎んだりされた。
尊敬出来ない部分もあるけれど、不完全な私を産んだ不完全な母親は、やはり偉大だ。
何が恩返しになると言われれば私が幸せになることだろう。
私は精一杯幸せになるよ。
早く孫を見せてあげたいよ。
どうか、その時まで、
私の子供が私の年齢になるまで、長生きしてね。