OLの耳はロバの耳
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二歩目

好かれてるのが分かる。
そうなると身をひいてしまう。
自分から糸たらして、しかけておきながら。
数ヶ月は、つくしよりも年下の彼氏との時間が多かった。
でも、忘年会や会社の飲み会や、その二次会はずっと隣にいた。
ずっと存在を意識していた。きっとお互い。
年があけて、二人で会う約束をした。
会社帰りの金曜日だからどこも混んでるだろうと思ったが、
その日入った店ですんなり個室に通された。
普通の店のはずなのに、照明が赤ぼんやりしていた。
気にせず普通に飲んで食事して
同じ職場の話題でもりあがって笑っていた。
駅まで歩く道のりは、かなり遠回りだった。
わざとだ。
そんな時間を持て余していたら雨がふってきた。

どちらも傘を持っていなくて少し寒くなった。
本屋の前の椅子に座って缶コーヒーを買う。
しばらく話をしていたら、閉店の音楽が鳴った。
5分後、電気が消えた。

消えた瞬間に奪われてしまった。

つくしの唇は彼氏よりも固くて荒い感じがした。

不倫に至るまで;第一歩目

「ケイタイのアドレス教えてください!」

この社内メールから始まった。
ちょうど一年前の今頃(2005年11月)だ。

相手(仮名:つくし)は30歳後半で妻子持ち。
年のわりに若く見えるのは、日頃から鍛えてるからだろう。
息子の野球チームの練習に参加、地元のバスケチームに所属。
週末は体を動かしまくっているので、週あけの月曜は毎週眠たそうにパソコンにむかっていた。

ひそかに好きだった。

文系の私にはないサッパリとした物の考え方や、身のこなし方が、魅力的に映った。

それから、二人で飲みに行く事になる。
断る理由もなく、待ち合わせの橋の所まで私は走った。

私のマンションの近所なのに、私の方が遅刻してしまった。

つくしがジーンズのポケットに手をつっこんで待ってくれていた。
こういう時、上から下まで完璧にして、
服の中の脱がなければ見えない所まで完璧にして(女性は色々あるため)、
自分のテンションを上げるのだ。

その当時、私には一つ下の男から告白されて、恋人になったばかりだった。

色恋沙汰が全く無い時期もあるのに、どうしてカブってしまうのだろう。

モテる時期もカブる。
私は、平気な顔をして嘘をつけるし、
恋人がいるからといって、男遊びをやめたりしない。

きっと、本気で人を愛した事がないからだ。
妻子持ちの男性は、私を気楽にさせてくれる。
結婚しなくてもいい。
本気にならなくてもいい。
遊ばれても遊んでもいい。


…結局別れる…
を前提に付き合えるから。

その日は普通に職場の話で盛り上がり、
いっぱい飲んでいっぱい笑った。
やっぱり見た目通りの楽しい人だ。
改めて好きになっていく。

店を出ると、冷たい風が顔をかすめ、
隣につくしの存在を意識しまくりながら歩く。

手をつないでくれるかもしれない。
肩…は抱かれないな。
もしかしたらキスまでいくかも。

酔った頭で妄想がふくらむが何もなく、
数時間前に待ち合わせた橋の所で別れた。

「今日はありがとうございました」
「お疲れ様」

絶対にまた二人で飲みに行くと確信した。

2006/10/31

とりあえず、人間関係がぐちゃぐちゃだ。
私の周りと、職場の友人の周りを全て記録しなければ、新しく進めない。