噺新聞(874shimbun)

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「落語」のこと、暮らしの中にある「噺」についてなどを集めた、噺新聞

社会人になって十数年、背広のズボンサイズが合わなくなりジョギングでも…。
こんな下地があり、同僚から誘われた休日のお遊び。テニスなんてしたことはないが、新人の可愛めの娘も来るようだし、なんたって汗の次はビールでしょ。そして皆でマイク握って唄いまくればこれにまさるものナシ!


テニスとの出逢いは〝よこしま〟〝縦じま〟目一杯だったのが、ラケットを求めてスポーツショップに足を向け、スクールのカウンターで入会手続きをしていた。


スクールの初心者コース、初級、中級と、階段を昇りつめていくことを目標に日々テニスを楽しんでいる方が大勢いる。おやじぃもそのパターンだった。2年半スクールにお世話になり、亀の歩みのおやじぃは初級の最古参が似合っていた。腕に覚えもない未熟者が〝テニスクラブ〟に入会したから、さあ大変。壁の華よろしく壁打ちの主、気後れと緊張でコートに立つたび〝洋画のロボコップ〟のガチガクガチガク状態。


スクールは1回が90分、一期は週1回で8週。入会金が5000円くらい。無いところもある。レッスン料は土日コースで一期25000円前後。平日やナイター料金設定のところもある。


クラブはというと、これはピンからキリ。比較しようがないが、おやじぃが入ったのは、首都圏の小さな市にあるテニスクラブ。施設はクレイコート4面、オムニコート2面、練習コート1面。今の入会諸費用は正会員(土日祝、平日可)で月会費1万円。週1回の定休日以外毎日テニスができるということ。入会金は10年有効15万円。年にすると1万5千円、月で1250円。ナイター設備はないが、終了時間が日没。この日没という表現はいいですね。大人の表現ですよ。何時何分、はい終了ですという事務的な響きが感じられない。いいですね。


クラブの更衣室に貼ってあるお知らせを写してきた。
テニスでよくおこる障害
1.発生因子
 (1)年齢が高い(40歳以上)
 (2)経験年数が長い(特に中年および女性)
 (3)プレー頻度が多い(週3回以上)
 (4)プレー時間が長い(1日2時間以上)
 (5)体重が多い(過体重、肥満)
2.発生因子
 (1)不適当なストローク技術
 (2)コンディショニング不足
 (3)不適当なラケット
3.予防、対策
 (1)手首、肩、足首、膝を中心とした準備体操、整理体操(年齢に比例して行う)
 (2)ガットを弱く張る
 (3)バイブレーションストップ(長いもの)エルボバンド、Gテ-プなどを使用する
 (4)痛いときはラケットを変える
 (5)セルフケアを行う(各自の状態に応じた処置)
*以上、常に自身の体調を確認しながら、楽しいテニスを心がけて下さい。

うーん。自分のことは自分の責任。このメッセージ〝大人〟の世界にはちょっと丁寧すぎるかもしれない。

 

2000/12/09-No.3(戯言おやじぃは:越智 健)

 

 

2026.1.26付毎日新聞東京本社版夕刊掲載紙面より

開場は9時半となっているが、大勢並ぶだろうと思い、8時50分に鈴本に着いたらもう長い列がができその列は三重になっている。

これだけ長い列ができているので、開場は9時ちょっと過ぎから行われてくれた。

会場入場のモギリというか、入場料受け取りは入船亭扇辰師匠自らが行い、チラシ配りは古今亭菊之丞師匠からの手配りだった。

開演10時の10分前には五明樓玉の輔と春風亭一之輔が舞台前に現れ、公演中の様々な注意事項をお客へ伝えていた。

注意事項の一番に伝えられるのは、携帯電話のスイッチを切ること、これが必ず言われますね。

出番は、ジャンケンで決めるなどといっていましたが、どういう順でご登場でしょうか。

 

さて、開演。

一番は、昨日、市川教育会館で行われた「古今亭菊之丞のチャリテイー新春落語会」で二席「夢金」と「三枚起請」を演じてくれた古今亭菊之丞。噺は「ふぐ鍋」。昨日は鈴本の夜席に出て、そのあしで池袋演芸場二月上席の主任(トリ)。そして今日のトップバッター、ご活躍です。

 

今日は四人で11時20分までなので、ひとりの持ち時間は20分ということになりますね。それぞれの師匠が高座を終わると座布団返しをして演者名が書かれためくりをめくって下がっていく。これも一興です。

 

二席目は入船亭扇辰。1989年入船亭扇橋に入門。扇たつで前座。1993年に二ツ目昇進、扇辰と改名。2002年真打昇進し現在61歳だ。扇辰の噺を聴くのは初めて、そして演題は「雪とん」。この噺も初めて聴く。

船宿に泊まった地方お大尽(若旦那)が登場。女将が恋煩いと気づく。聞けば「本町二丁目の評判の娘」に惚れての恋煩い。女将が娘の女中に金を渡して取り持とうとする。サゲは「お祭り野郎にだしに使われた」だった。

 

三席目、五明樓玉の輔。この師匠も初めて聴くことになる。1985年春風亭小朝に入門。春風亭あさ市となり前座、二ツ目。1998年真打昇進で五明樓玉の輔になる。還暦の60歳だ。自分で盛んに落語協会常任理事と言っていた。

演題は「お菊の皿」だった。芸風は三遊亭萬橘に似ているなと感じた。

 

トリは春風亭一之輔。噺は「うどんや」。

この噺、昨年10月16日の「真一文字の会」で初めて聴いた噺だった。

その際のブログで書いたことを再現してみる。

「うどんや」は2021年11月に行われた春秋三夜でネタおろしをした咄だ。

この咄、婚礼帰りの酔っぱらいとうどん屋の親爺の絡みあい、これが可笑しい、いいかけ合いになっている。酔っているから、その話も繰り返しになる。うどん屋は話の勘どころをつかんでいるので二回目はすぐ相づちをうって笑わせてくれる。

 

そして、圧巻は次の風邪っぴきの客が鍋焼きうどんを食べるその姿、丁寧に描いた食べっぷり、「時そば」で小さんのそばの食べ方に寄席を出た客が蕎麦屋に駆け込んだと伝えられたのと同じように鍋焼きうどんが食べたくなってくるこの気持ち、「うどんや」、完成度の高い咄でした。

 

雪降る中でかけた8年ぶり復活の「早朝寄席」朝から楽しい思いをさせてもらいました。

古今亭菊之丞師匠のバチ捌きで打たれる追い出し太鼓の音に送られ家路に向かいます。

 

 

「令和8年の初笑い!チャリティー新春落語」と銘うった古今亭菊之丞の落語の会に出向いてみた。

 

木戸銭は五百円。この値段設定は、最低五百円をお支払いください、それ以上お支払いいただいても構いません、この売り上げはすべて寄付させていただきます。こんなシステムだ。これはお安い。今時、こんな木戸銭で落語を聴ける会はありません。

 

これは市川市の教育会館のイベントとして毎年2月の第一土曜日に開催していて、市川市に縁深い古今亭菊之丞を招き十年以上続けている会のようだ、こういう私は、この会に通い続けている落語同好の友人に誘われて初めてこの会へ行ってみた。

 

今、古今亭を名乗る噺家でしっかり噺を聴ける方といえば、古今亭志ん輔と古今亭菊之丞のお二人なのかもしれない。

 

志ん輔は志ん朝の直系の弟子になるので、もし志ん朝の名跡を継ぐとなるのならば、一番近い噺家となるのかもしれない。

菊之丞は古今亭圓菊の弟子なので、圓菊の師匠だった大師匠の志ん生の名跡継ぐのならば菊之丞ということになるのかもしれない。だが、菊之丞の芸風から考えると名跡を継ぐならば、志ん生というよりは古今亭志ん朝の方が合っている気がする。でも直系ではないので、これは無理があるのでしょうね。

 

今日の菊之丞、この会が終わって、すぐ上野鈴本へ行き、一席、その足で池袋演芸場での一席、そして翌朝は上野鈴本での早朝寄席に登壇する。わっ、こんな毎日続けているのだろうか、この噺家はと思ってしまう。

今日の会の前座は、桃月庵白酒の4番目の弟子、桃月庵ぼんぼりの「代脈」、そして菊之丞は「夢金」と「三枚起請」だった。

 

菊之丞、堪能させていただいた、今日、このひとときでした。