母がもうあぶないことを

知ってか知らずか、

のんびり父と話しながら

安全運転で病院に向かっている義弟。


「もしかしたら間に合わないかもしれないけど、

焦らず来てや」


と妹から言われていたし

ばあばが大好きな姪っ子やうちの子供たちに

変な心配をさせないように

気を遣ってそうしてるのかなぁ。

だとしたらすごい演技力!

できれば生きているうちに母に会いたいけど

ここのところ頻繁に滋賀県に帰省して

母と過ごしていたし

もし間に合わなくても後悔はないな、と

思ってました。


あとから妹に聞いたら

「焦ったら運転が危なくなるし

それにもし間に合わなかったときに

夫が自分を責めてしまいそうだから

彼には母の状態を伝えてなかった」そうです。

のんびりは演技じゃなかった笑

 

病院の駐車場に着いた時、

病室から見ていた妹から

「走って走って!早く!!」

と電話がありました。

 

よかった!まだ間に合うんだ!

母はまだ生きてる!!

 

そこからみなそれぞれ全力疾走。

エレベーターを待つのも焦れます。

病室のあるフロアのエレベーターの扉が開くと

看護師さんが私たちを待っていてくれ

「花津さんですね!?こっちです!!」

と先導してくれました。


病室に入った瞬間

モニターで最後の心拍が

0になったのが見えました。

ドラマなどでよく観る

ツーーーーっという音が

病室に響き…。

ドラマチックな展開で

作り話みたいだけど

本当にそのタイミングで。


母は私たちが来るのを、

待っててくれたのかもしれません。

ギリギリ滑り込んだ形になったけど

最後にみんなで一緒にいられてよかったなぁ…。