名刺を差し出して「あれ?」と言われることが今年は2度あった。

この通り、名刺を横に使って真ん中に縦に名前を入れただけの
デザインは、よく「変わった名刺ですね」と言われることがあるが、
この「あれ?」は、実は2度目にお会いした方の第一声である。
いずれも10年以上ぶりの再会だったが、画像処理能力の低い私の
方は「どこかで会ったか」と思う以前の認識でしかなかったのだが、
私の名刺を記憶されていた相手の方は「どこかでこの名刺を
見たことがある」と言っていただくので、そこから記憶の糸の
たぐり合いが始まる。
1度目は仕事をいただいているデザイン会社の社長も同行していたので、「何か悪い関係ではないですよね」と心配されてしまった。
こんな経験は久しぶりだったが、初めてではないのだ。
私はよく「初対面でも1時間話していたら共通の知り合いが見つかる」と、冗談半分に言うのだが、決して広くはないこの広告業界ならではの出来事である。
裏面に住所・電話・メールアドレスなどの情報はまとめたので、こちらは何度も変わっているのだが、表面のこの見え方は、1度、微調整した覚えもあるが殆ど変わっていないし、改名しない限り今後も変わる
ことはないから、これからも、この名刺を通じた記憶の復活は
あり得るかもしれない。
この名刺を出すと、ときどき「いいお名前ですね」とも言われる。
「川中」という自然を思い浮かべる名字のイメージと、
旅行会社の広告でよく見る「紀行」が連携していて、
「ペンネームですか?」と訊かれることもあるが、
私も私の本名が好きだ。
だからいつか本を書くことがあったら、もちろんペンネームなどは
不要。本名以外は考えられないのだが、いつか実現したい。