https://www.youtube.com/watch?v=ywcDZp1hI2U&feature=youtube_gdata_player

幕末から明治の時代にかけて、日本陸軍の興隆に関わり続けた一族の姿があった。祖父(三津田健)は三国干渉に憤りながら逝き、病弱で日露戦争の前線に出られなかった父(笠智衆)は、その後の商売にも難渋する。やがて時は大正から昭和へと移り、日本は再び戦争の時代を迎えて、息子の出征も決まるのだが・・・。

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監督
木下恵介
原作
火野葦平
脚本
池田忠雄



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すてれんきょの感想

冒頭に『陸軍省後援 情報局国民映画』とあって、プロパガンダ映画であることを宣言しているのだが、内容は全くファミリー映画に成っている。
古い映画ですので、タイトルとは違う印象の優れた映画を知って貰いたい意味を含めてネタバレ紹介記事になります。




















小倉に長州の奇兵隊が攻め込んで来るところから始まりますが、老舗の質屋の跡取りは、奇兵隊が好きだと発言します。藩に対しての裏切り発言から普通のプロパガンダ映画とは異なります。

三国干渉に憤ったり、士官学校を志望するあたりはそれらしいが、当時を描く映画としては珍しくない。笠智衆に変わってからが、病弱で前線に行けない大尉なんて初めてで驚いてしまう。
その後も家業を潰したり、世渡りの下手なマイホームパパぶりで、息子を士官学校へ行かせようなどとは素振りも見せない。時節柄、息子は出征するが、ラストで見せる母親の情が感動的。
これではスポンサーの陸軍省のオカンムリも納得出来る。全く反戦映画に成っている。




今回、木下恵介監督特集を知り、初めて神戸の元町映画館に出かけて来ました。商店街の中の映画館で危うく素通りしそうな小さな映画館で、70席も無さそうでしたがほぼ満席に近い入りでした。スタッフと顔見知りらしい方や、3本通しで鑑賞する方も(すてれんきょもですが…)少なくありませんでした。映画ファンで支えているような劇場でした。すてれんきょの高校生の頃には姫路の駅ビルにもパイプ椅子を並べた五百円で入場出来る映画館も有ったですが…。姫路にもこんな劇場欲しいなぁ󾬄