ふんわりシフォン -153ページ目

Photo 仲良し

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仲良しな鉄塔(^-^)

大きな鉄塔に寄り添う 小さな鉄塔が 可愛いらしいですね~

勝手にBamさんとカエルの子を想像してしまいます。

そんな仲良し鉄塔です。

新月


新月が細い銀のスプーンなら

散りばめられた

星をすくい集めよう

明るく輝く宵の明星

小さな光を放つ星団

これから輝きだす星雲



好きなものを

すくってあげるよ

ポケットに入れてごらん

瞬いて君を暖めるから

予言

その頃の僕は、父方の祖父母と暮らしていた。

お母さんは、毎日遅くまで仕事をしていて、学校から帰ると僕は祖母と二人っきり。

友達と遊んでも、暗くなって夕焼けチャイムがみんなに帰るように鳴っていても、あまり家に帰りたくなかった。

なんだか祖母と二人だけで、こたつに入ってテレビを見るのは息苦しいようで、苦手だった。

テレビのことや、学校でのことを聞かれると、いらいらして、つっけんどんになってしまう。

もっと優しくしなくちゃと思えば思うほど、口は重くなった。話さずに二人でいる沈黙は重く、空気すらずっしり肩に乗っているようだった。





ある日。

2階にある自分の部屋のティッシュを使おうとしたら、見つからなかった。

落としたのかと、机の下を探し、部屋じゅう探しても見つからなかった。

もしかしてと、両親の部屋にも行ってみたけれど、やっぱり見つからなかった。


あちこち探して、見つけたのは居間だった。僕の留守中に勝手に部屋に入って持っていったんだ。

イラっとした。

それでも、祖母には何も言えない。僕は言い争いが嫌だった。祖母の性格はよくわかっていた。この家に住ませて貰って、テイッシュくらいで何を言うんだ、そう言われそうで。



だからお母さんが帰ってきてから、文句を言った。

「僕が使ってたテイッシュを婆ちゃんが持ってった。メーカーも色も同じなのが居間にあるんだよ」

母はくりっとした目で僕を見てちょっと考えた。

「たまたまじゃないの」

「じゃあ誰が持ってったの」

「そうね、わたしじゃないしね。今、婆ちゃんは風邪ひいてて、テイッシュを買いに行けないのかもよ」

確かに酷い風邪で、こっちに移すんじゃないかって酷いセキをしてるし、しょっちゅう鼻をかんでいる。

「でもさ、勝手に持ってったらドロボウだよ」

「気づかないと思ってるのかもね」

母も祖母には何も言えないようだった。なんて言い返されるか考えてるみたいだった。

「僕、部屋のテイッシュに名前を書いたんだ。お母さんのもお父さんのも。それが下にあったらドロボウしたんだよ」

「じゃあよく観察しておいてね。ハル隊員、任務遂行してください」

「ラジャー」





それから数日。まだ祖母の風邪は良くならない。医者にいかないから、当たり前かもしれないけど。

その日も遅くなって、母が帰ってきた。僕をみるなり笑って言った。


「予言します。明日テイッシュが消えるでしょう」

「なんで」

「下のテイッシュ、もうなくなるよ」

上のテイッシュばかり気にしていたけど、そうだ祖母は下にいる。

次の日。お母さんの予言どおりテイッシュが消えた。

「予言どおり、テイッシュが疾走しました。なくなったテイッシュは居間にて確保されています」

ぴしっと敬礼して、笑いながら母も言う。

「任務遂行お疲れ様です。引き続きテイッシュの観察お願いします」

不快になるはずの秘密も、笑い飛ばせる母だから、僕も笑えた。

くりくりした目で、友達のお母さんより若く見える母は僕の自慢だった。