そこに誰かがいたように | ふんわりシフォン

そこに誰かがいたように

物語が生まれて

ドラマになって

映画になって

もうそこで

出演者や監督の手からは離れてしまうけれど


物語の語られる場所では

登場人物が

呼吸をして

話して

笑って

少しだけ泣いて

同じように画面で息づいている



どこかの誰かとして

知らなかった人を知るように


まるで、ずっとそこにいたかのように


知っていく



そんなふうに

どこかにいる

誰かみたいに

たしかにどこかに存在しているみたいに



心が認識していく

どこかでなく

そっと心にひそんでいるように