FULL MOON 夜を駆ける 33 | ふんわりシフォン

FULL MOON 夜を駆ける 33

あたしの体が獣に変わっている。身をよじり、布団をはぐと全身が毛皮に覆われている。腹は白く背中に向けて黄色と黒の縞がはしる。体の先には、きちんとしっぽまで付いている。

ぱしりと寝台を打つ。自分の意思でしっぽを動かすのは楽しいけれど、どうしたらいいのだろう。


これは虎だ。



昨日、スポテッドフォーンから聞かれたことを思い出した。

『「好きな動物は」』

理解したいと思ったし、最後には少しだけ解りあえたと思ったから虎だと言ったのに。

そう言っただけで、こんな姿になるものだろうか。

でもあの二人に会うまでは、あたしの世界はひどく平和で変化の少ないものだった。

それとも、人食い虎のたたりだろうか。倒した物は、人食い虎になる…とか…。


とにかくあたしよりは詳しいはずの父を探すことにした。