月が満ちるまで 噴水 5 | ふんわりシフォン

月が満ちるまで 噴水 5

ずっとハードだと思った。野球や、サッカーよりも。この狭いコートで試合の間走りぬくだけの、スタミナはかなりヤバイ。

笛が鳴って、選手の交代になる。

相手チームがハイタッチしてコートを入れ替わる。こちらは動かない。わずかな時間に肩で息をしている。
荒い息使いが見てわかる。




「辛そう」

ぽつりと風花がつぶやく。

「でもさ、試合楽しいと思うよ。闘う目だったね」

ベンチでうずうずしているのに比べたら、そんなのちっとも苦じゃない。

バスケ、好きなんだなぁ






あたし、何かにこんなに一所懸命になったことあったかな。

スポ魂なんて流行りじゃないそう思っていた。

でも

見ていると応援したくなる。頑張れって気持ちになる。人の気持ちを動かすのはこんなふうに頑張る姿なんだ。




また笛がなる。

こちらも交代になる。コートに出てきたのは宮原と渡辺だ。

「頑張れよっ」

「が…がんばって」

すっと手をあげた宮原は、笑ってそうで、目つきは真剣だった。