FULL MOON 4
「やらしいなコノハナ」
「うるせぇクソカラス。お前こそ見るな」
ちょんちょんとベランダの窓から覗くカラスの目は赤い。
寒くないように毛布と布団はかけてある。でも動かすのが怖くて下はカーペットのままだ。
眠った後に動かすと、出掛けた魂が戻れないと聞いたことがある。
満月になるとすとんと眠りにつく。満月が空にある間は人間の姿に戻ることができる。魂は何処かへ出掛けてしまうのか、ぴくりとも動かなくなる。ぬくもりが無かったら、良く出来た置物だと思うだろう。
「ただの覗きか?クソカラス」
「そんなヒマな訳ないだろ。伝言だ」
跳ねるようにこちらに近づいてくる。
「ご主人さまが、明日訪ねてくるようにおっしゃった。時刻は逢魔ケ時をご指定だ。くれぐれも遅れることがないように」
「面倒臭い。そっちが来い」
コツコツとカラスは窓をつつく。
「逆らわないように忠告しておくよ…よく解ってると思っていたが…」
「なんだよ」
「案外、馬鹿だな」
ティッシュの箱を投げつける。カツッと音をたててガラスを滑りおりる。
「ティッシュで命拾いしたな」
「ガラスを割って、泣きベソかくのが見たかったね」
カカカとカラスらしく笑う。夜目のきく嫌味なカラスは翼をはためかせて飛んでいく。
「うるせぇクソカラス。お前こそ見るな」
ちょんちょんとベランダの窓から覗くカラスの目は赤い。
寒くないように毛布と布団はかけてある。でも動かすのが怖くて下はカーペットのままだ。
眠った後に動かすと、出掛けた魂が戻れないと聞いたことがある。
満月になるとすとんと眠りにつく。満月が空にある間は人間の姿に戻ることができる。魂は何処かへ出掛けてしまうのか、ぴくりとも動かなくなる。ぬくもりが無かったら、良く出来た置物だと思うだろう。
「ただの覗きか?クソカラス」
「そんなヒマな訳ないだろ。伝言だ」
跳ねるようにこちらに近づいてくる。
「ご主人さまが、明日訪ねてくるようにおっしゃった。時刻は逢魔ケ時をご指定だ。くれぐれも遅れることがないように」
「面倒臭い。そっちが来い」
コツコツとカラスは窓をつつく。
「逆らわないように忠告しておくよ…よく解ってると思っていたが…」
「なんだよ」
「案外、馬鹿だな」
ティッシュの箱を投げつける。カツッと音をたててガラスを滑りおりる。
「ティッシュで命拾いしたな」
「ガラスを割って、泣きベソかくのが見たかったね」
カカカとカラスらしく笑う。夜目のきく嫌味なカラスは翼をはためかせて飛んでいく。