月が満ちるまで 君と僕 3 | ふんわりシフォン

月が満ちるまで 君と僕 3

自分の弱い所を隠すために努力してる。

人から称賛されるために、頑張ってる。

僕が家で認められるために。



時々…本当はいつも嫌でしかたない。いつまで頑張ればいい……




だから風花やおばあちゃんに会うとほっとした。

ふたりはそのままの僕を受けいれてくれたから。




馬鹿なことをしたって、しょうがないなぁって笑ってくれた。

笑いながら、温かい涙を流してくれたことがある。




僕にとっては実の家族以上に大切だ。




メガネを外して目頭を押さえる。眼球が熱を持っているように熱い。

冷やしたら気持ちいいだろう



「金井先輩」

振り返ると新入生という言葉がぴったりした子がいた。
「わたし今度、生徒会、立候補します。先輩のお話、感動しました」



何を話したか思いだせない……

多分、半分本当で
半分嘘だ



いい生徒であるように
いい先輩であるように

努力してるのだから。



「覚えてもらって嬉しいよ。一緒に仕事ができたらいいね」

極上の笑顔を添える。



大概これに騙される。

頬をピンクに染めて

「そんなこと言ってもらえるなんて、嬉しい。わたし、頑張ってみます」

一息に言って走り去る。



夢を与えられたのか、僕は。



こんな僕でも。

たまには役にたつのかもね。

少し頭痛がやわらいだ気がした。