どこかに だれかに | ふんわりシフォン

どこかに だれかに


小学校までの道のりは一時間以上かかった。

夏も冬も不満なんてわからずにとことこ歩いた。



寒いのは電信柱ダッシュでごまかして

暑いのは、あちこちで水をもらってしのいでいた。

みんな、ビニール袋を持っていたよね。なぜか。



夏のプールに行くのも、もちろん歩きだった。

送り迎えなんてなかったな。親は働いているし、おじいちゃんおばちゃんで車の免許を持っている人なんていなかったからね。

冷えた体にほかほかした服を着て、まず学校で給水。
ビニール袋のすみに小さな穴を開けて、出発。



足跡のように軌跡を残してね。



時折クネクネしてみたり、くるりと回ってみたりする。
穴が大きいと次の給水ポイントにたどり着く前に水がなくなるから、穴は小さくしてたな。

二カ所の給水ポイントを経て家にたどり着いてました。



後で聞くと一件は学校の先生だったそうで。もう一件は自転車屋さん。



その節はお世話になりました(笑)

こんないい天気の日には、陽炎のようにゆらゆら昔の自分が見えるようです。



ぽたぽた垂らしていく水は残らないけど、なにか心に残るものができたらいいな。