☆勝つコトより負けないコト☆-ファイル03100001.jpg


 ロンドン五輪中継のため2週連続休止で、余計に“再開”が待たれたのが、日テレ水曜夜10時の『トッカン 
特別国税徴収官』。今季一番、いや、フジの月9『リッチマン、プアウーマン』と双璧の、見ないと損なオススメ連ドラです。
 『リッチマン、プアウーマン』の石原さとみが23歳の就活連敗中の東大4年生なら、『トッカン』の井上真央は25歳の税務署特別国税徴収官(トッカン)付徴収官。
 
『リッチマン、プアウーマン』については後日書かせてもらうとして、2本ともヒロインの登場の仕方(ダサさ)がそっくり。鈍くさい女子(顔はもちろんカワイイ)が頑張る姿を描くドラマはオヤジ、基本的に大好きだけど、ともに脚本、演出、俳優(脇役)陣のバランスが「連ドラ」としてちょうどいい。花まるを3つずつ献上したい。
 
井上真央は、昨年の朝ドラ『おひさま』と、映画『八日目の蝉』を経て、完全にバケたね。
 『トッカン』での役名は鈴宮深樹。上司のトッカン(北村有起哉)から「ぐー子」と呼ばれるが、「鈴宮の『宮』の音読みが『ぐー』」だからではなく、「言いたいことをはっきりといえず、いつも『ぐっ』と詰まってしまう」ことから付けられたあだ名だ。この「ぐっ」と詰まる感じ、(第4話で友人と信じていた女の子=美波=から踏みつぶされてしまう)伊達めがね越しのキョロッとした上目遣いが、キャラクター表現としてバツグンにうまい。
 
第1~4話には太い幹があって、「ぐー子」には痛いけど納得のいく形で一区切りがついて五輪休み。そして再開した15日の第5話は、女性同士の友情がテーマ。そのエンドタイトルの後に突然、ぐー子と美波が鉢合わせする。完全に壊れてしまったはずの関係がどうやら修復しそう。そんな「希望」を演じるのに、井上真央はピッタリの女優になった。








● '’・)< tomo。