三日目


初日、二日目とそれぞれに人数調整に出た兄妹は
最終日のこの日、初めて一緒の活動になった


心細いからって誘われ付き合ったボランティアだったけど、兄は初日からほったらかし

二人共、元は引っ込み思案な兄妹だけど、親父の血か祖父さんの血か
やっぱりとんびの娘かな!

いざとなったら上手くやってる…てゆ-か
女同士で俺よりみんなと親しくなってるし!!



今日の一般ボランティアも上長部


今日は俺が班長


現地に着くと早々に隊長から声がかかる


『慣れた所で昨日の続き頼んでいっかな!』


向日葵は、塩分を吸うと言われてるけど、津波を浴びた土地でどれだけのものか実証はないと聞いた
それに素人の植え替えがどれだけ根付くか

でも今向日葵は、陸前高田の津波の跡あちらこちらと植えられてる
太陽に向かってまっすぐに咲く向日葵はいまや復興のシンボル


やるしかないなら思いっきりやってみるか!



向日葵隊はうちらの他に神奈川のボランティア団体の二班


向日葵隊が集められ、隊長が作業説明をするが…


『今日の作業内容は向日葵のベテラン、ROADさんから説明がありますから宜しく!』


それって俺???

仕方なく全員にミーティング
いつも大きな声で話す隊長を見習って声を張ってみた!

作業内容、作業要領を説明し二つのエリアに別れて作業開始!



ほとんど育ってないエリアは昨日と違いスコップが固い!


カチッ!

スコップの先が音をたてる!


育たなかった向日葵の下にはまだ多くの瓦礫が埋まっていた


これじゃ育たないわけだよ↓


俺は大物の掘り出し専門にみんなの間に入った!




昼も近くなり更に陽射しが照り付ける


先に抜いた向日葵が萎れていく


まずい!


このままでは今抜いた向日葵までダメにしてしまう


しかたなくビニールやプラスチック、地表近くの物だけ取り除き、それ以外はそのままに手をつけなくていいとみんなに指示を出した!


撤去作業はほどほどに、植え替えを進めた!



今日はホントに暑い!


朝から合羽は着てなかったが、長袖を脱ぎTシャツになった!

地元の人みたいと笑われた頭の手ぬぐいを巻き直し、午後に気合いを入れた!



暑さ対策に小休憩を多くとってるが、みんな慣れてきたのかペースが上がる!



午後の全体休憩に隊長が来た


『さすがベテラン!このペースなら時間ピッタシに終るね!』


ニタニタとした隊長にすっかり乗せられてる!!



時間も植え替えも残りわずか!


順調な作業に、俺は一人離れて先に終った畑で雑草取りを始めた。



近くに聞こえる声に振り返る


同じ班の女子大生二人


『来たかムスメ!』


『ちゃんと育ってくれますかねぇ??』


『二人がガンバレって声をかければしっかり育つよ!』

『ニョッキッ!ニョッキッ!ってトトロみたいに?』


『そうそう!』(笑)



若い子とくだらない冗談のようで本気で想う!


絶対大きく咲いてくれ!!!




作業終了!


一番遠い向日葵畑から集合場所に戻る


すっかり仲良くなったみんなとやり遂げた笑顔


トトロを唄いながら前を歩く二人



辛いサンマ隊には遅れたけど、向日葵隊に参加出来た事

多くの知り合いが出来た事

東京で燻ってた気持ちが消えていた




今夜22時発、ROADのみんなといるのもあと僅か


寮に戻ると、若い子達は写真を撮りあったりアドレス交換したり


俺はと言えば、熟練お姉さんと、隣に列んだ寝袋で仲良くなった窓拭き君、食堂のオヤジと最後の酒盛り!


『私は再来週また参加します!』と姉さん


『俺は月末にまた!』と窓拭き君



俺に決めた予定はないけど

必ずここに戻ってくると決めた…





………