先日、息子と外食をしたときに料理を待っている間に昔に住んでいた大阪の話題になり、グーグルマップで息子は色々と調べていた。
昔の私たちの家や友達の家、小学校、公園、駅前の商店など画像で見ると面白い。
ストリートビューで拡大すると表札も読めるので、息子の親友だった友の家の表札は変わっていなくて、ああまだ住んでいるんだなあと懐かしそうだった。
私はあの家がどうなっているか心配で前にもストリートビューで調べたこともある。
ショックだったのは庭の様子がすっかり変わっていたことと、外壁が白から薄いブラウンに塗り替えられていたことだった。
ああ、夫はあの家を売ってしまったのかとガッカリした。
息子は「まだ売っていないんじゃないの?人に貸してるってお父さん言ってたよ」と言う。
確かに夫の転勤で地方に転居した時は法人契約で長期で賃貸に出した。
保険会社の社宅として使うとのことだった。
その家賃で家のローンが払えるし固定資産税も払える。
離婚した時、あの家は息子たちに譲ると夫は言った。売却して現金化して半分頂戴と言ったが夫は今売るのは損だと主張した。
私は財産分与として2000万を要求したがその半分の1000万と私名義の貯金780万の合計1780万と次男の養育費が毎月10万を二十歳になるまで送金することで合意した。
次男の親権は私で長男の親権は夫が持った。
あの高台の新興住宅地は閑静で見晴らしが良くて間取りも半分は注文住宅のようなもので内装も私の希望がだいぶ取り入れてある。リビングも広く4LDKだった。
駅からバスで20分と言うのが難点ではあるがバス停は始発だし、まあ満足して住んでいた。
ストリートビューで見ると向こう三軒両隣も全然変わっていない。表札も変わっていない。
しかし昔の我が家は表札が取れたままになっていた。
ストリートビューは過去の画像も見ることが出来る。
2010年は表札があったがぼやけていて判読できない。三文字の名字だ。
2015年は表札があった。文字も読めた。
2018年は表札なし。2022年も表札なしだが人が住んでいる気配はある。
ガレージの車はカバーがついていた。
ここは保険会社の管理職用の社宅として貸したと夫は言っていた。保険会社は転勤が多い。
表札がないと言うことはまだ賃貸用で売っていないのか?
庭が荒れていることが気になったが仕方ない。もうあそこは私の家ではない。
私のお城は今のマンションだ。駅に近くスーパーも銀行も郵便局もコンビニも美容室もクリニックもなんでも揃っている便利なところだ。
日当たりのいい角部屋で非常階段がすぐ横にあるから便利で、彼氏はエレベーターを使わずいつも横の階段から上ってくる。
管理人室の前を通らなくてすむからだ。しかし防犯カメラがあるので管理人さんはすべて見ているのだろう。
ここは私の終の棲家である。
離婚して東京に戻って来てついに3軒目で自分の持ち家を手に入れた。
今の私はこの生活に満足している。
あとは早く息子が次の職場に慣れて良い環境で働けることを望む。