「瀬戸、ごめん」
「どうしたんだよ!?なんで謝るんだよ!」
「……俺、瀬戸が大のこと、好きだって気付いてたんだ……」
「えっ!?」
「…でも、俺は大は瀬戸のことを好きなんだと思ってた。だから、わざと瀬戸に『大のことが好きだから、協力してくれ』って言ったんだ……この前、俺が大に告白したのも大が瀬戸のことを好きだと思ってたからなんだ……」
「……………」
俺はなんて言葉を続ければいいか分からなかった。
「荒井が手伝ってくれてるのは俺のせいだろ?瀬戸が大に気持ち伝えられてないのも……」
「………何が言いたいんだよ…荒井に何か言われたのか?」
「……それは否定しない…『翔平さん、瀬戸さんが大さんを好きなこと、気付いてますよね?瀬戸さんが大さんに気持ち伝えてないことも…』って言われた…『私が瀬戸さんに気持ち伝えるだけじゃ瀬戸さんの心からの笑顔は見れないんです。私、瀬戸さんのことが好きなんです………瀬戸さんの笑顔も………だから、翔平さん協力してもらえませんか?』とも言われた。ここまで言えばお前だったら、どういうことか、どうすればいいかわかるだろ?」
「……………」

「私は瀬戸さんに気持ち伝えてよかったと思ってます」
脳内で荒井の言葉がよぎった。

「……翔平。明日、仕事終わってから大と2人だけで会えるように手伝ってくれ……」
「了解。荒井に言っていいか?そして、荒井にも手伝ってもらう」
「ああ、いいよ。ありがとう」